皇帝の日記
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ようこそ蝋人形の館へ・・・
ぎぎぃ〜
バタン!
というわけで、今にも何かが出そうな程古い我が家ですが。 大家さんはCMプロデューサーで、何か家に不具合があって電話をかけると、時々CMの撮影中だったりします。
ほんでこの間大雨が降った後、雨に弱い南カリフォルニアらしく雨樋が壊れてしまい、大家さんに電話をかけたら「すぐ直すよ〜」と言って本人がやって来て、せっせと直してくれた。 ・・・普通、大家さんが業者を呼んで直すもんなんだが・・・。 どうやら不景気でそれどころでは無いようです。
大家さんが老体にむち打っていまだに仕事を続けているのも、このボロ屋をとっとと売っぱらって現金化したいのも(しかし不景気で地価が下がった上に売れない)、全ては4人の子供の養育費の為。 そして離婚した妻に財産分与をしなければならない為。
そう、このおんぼろ家屋には、長年連れ添った夫婦が離婚にいたるまでの、執念と怨念も込められているのです(劇的ビフォアアフター風に。
怨念はそこかしこに感じられます。 とにかく無理なリフォームが多い。
廊下の途中に突然、脈略も無く扉があったりする。 それはダイニングの窓がきっちりとしまらないので、すきま風がびゅーびゅー吹いて気温が下がるので、寝る時にこの扉を閉めれば寝室の温度が下がらないと言う工夫でしょう。
窓を直せ。
また、マスターベッドルームのトイレの中に扉が有り、やたら立派なサウナが突如ついています。 これは夫が「俺のドリームハウス〜。サウナ欲しぃ〜」とつけたがった物の「あんた、そんなものどこにつける気!?」とせめぎあった結果、このような中途半端な結果になったのではないかとうかがわせます。
サウナは今、蜘蛛の繁殖地です。
やたらに真新しい子供用の風呂場が一部屋ありますが。 これはその他の風呂場に湯船が無く、無骨な水圧の調節できないシャワーがゴーンとついていることから。 3人目の子から4歳差で産まれた、年寄りっ子の末っ子の為に「あなた湯船が無きゃ赤ちゃんをお風呂に入れられないじゃない!サウナより湯船でしょ!何考えてんの!きー!!」と無理にぶっ込んだ感が漂います(妄想。
ありがとう、うちの子らが安全にお風呂に浸かれます。
更に子沢山仲良し家族当時をしのばせる、5月5日(かどうか知らんが)の背比べ、柱の傷が生々しく残っておりますが。 一番下の子が10歳になった時、何かが起こってそこで記録が止まっています。 前述の、上の子と4歳差で産まれたと言ったのは、この柱に残る2番目に若い子供の記録が14歳で止まっているからです。
怖いので我が家では話題に上りません。
そしてあちらこちらに敷かれた安物のカーペット。 きっと子供がひっくり返って頭を打つ頃、あーでもないこーでもないと言いあいながらあちこちにカーペットを敷いたのでしょう。 一個だけ、トイレなのにカーペット床なところが有り、迷走ぶりがわかりますね。
カーペットは犬猫赤子が汚しまくって、今やシミだらけです。 大家さんすいません。
そんな淀んだ空気に支配された家に、義父母のちょっとキモイ現代美術品が飾られていて、よりいっそう出そうな感じですが。 新しい家に引っ越す前に、是非お越し下さい。 白い毛に覆われた巨大な四つ足が、あなたをお出迎え・・・。
皇帝

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