雑感
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2001年10月12日(金) 新しい息吹き・絵画教室にて

先週から絵画クラスも新学期が始まり、去った人も大勢いるなか
新しい人もやって来た。5,6人絵を描くのは初めてという人達
の中に10歳くらいの少女が一人いた。人物の素描にかかったが、
出来あがった作品が、人物画の構造的な知識なしで描いたので、
ココシュカや初期のゴッホのように頭骨の欠けた人の絵になった。
そのうちに、知識を吸収するとみごとな絵ができるのだけど、
初めて描いた作品は、線に躍動感があってよい。
骨格の知識などないほうが今はいいような気がする。思い切り
のよい線をひいて、描けばよいと思う。

教室で知り合った人の娘が(彼女も先学期までは教室に通っていた)
芸大に入学したという。専攻は、産業デザインだそうだ。
娘さんは、油絵を本格的にやりたかったそうだが、油絵科を卒業
しても、プロの画家になれるのは一握りもいないので、お母さんが
つぶしのきく産業デザインを進めたそうだ。
音楽や美術のプロとして活躍できる人はめったにいない。

今、大成している芸術家の後ろには、「将来プロになれるかどうか
わからないけれど、全力でサポートしていこう」という家族の
決心があったのと思う。

好きなことを職業にするのは、楽しいことなのか苦しいことなのか
は私にはわからない。趣味程度からプロへの道のりはかなりの茨の
道なのだろう。私にとっては絵とは週に1度全力をあげて自分の
心を制作の中に放り込む時間である。ペインティング・ハイなどと
いう言葉があるのかな。長くは続けられない、でも珠玉の瞬間である。


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