雑感
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2001年10月17日(水) |
季節の挨拶状から考える |
事務所で年末の(主としてクリスマス用)のカードをまとめて 注文した。世界中に支店があり、中東との取引もあるので、挨拶状の 文面はメリークリスマスではなくて、seasoning's greeting(季節 のご挨拶)としている。 オーストリアはカトリックが国教なので、売られているカードは メリークリスマス(Frohe Weihnachten!)が主流だけど、昨今は グローバルになり、季節のご挨拶の文面も多く見かけるようになった。
仏教やイスラム教、ユダヤ教の人にクリスマスカードを送るのは よく考えると失礼だと思う。私は無宗教なので、どんなカードを もらおうが送り手の心遣いに素直に感謝することにしているが、 信仰を生活の中心に据えている人もいるだろう。
イスラム世界では、偶像崇拝は禁止されているので、記念にうっかり 日本人形を贈るのは害こそあって益はない。欧州にきて、いろんな国 の人を知るようになってから、家に人を、特に中東の人を招待するとき は肉類の料理と(豚肉はだめ)、アルコールを調味料に使うときは慎重 にと習った。 鶏肉とベジタリアンの料理は用意すべし。オーストリア人は魚を 食べない人もいる・・などと少しづつ知識が増えた。ビュッフェ形式 にすると好きなものが食べられるし、大人数でも大丈夫。 招待先で出された料理がまずくて食べられないときは「この料理は 私の信仰が許さないので食べられません」と言えばよいと教えて もらった。
異なる民族、宗教間には、今までの恨みつらみがてんこ盛りになっ てると思うけれど、平和に暮らすためには、相手を認め合って共存する ほかはないのだから、昨今のアラブ系の人たちへの心無い暴言や行為が どんな結末を引き起こすか考えると恐ろしくなる。
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