雑感
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2001年11月15日(木) 食文化

欧州の食文化を、イギリス・オランダのようなアングロ・サクソン系と
ドイツ系とフランス、イタリアのラテン系に荒っぽく分けてみる。
おいしい順、食文化を大事にしている順に並べたら、にラテン系>
ドイツ系>アングロサクソン系だろう。

イギリスの家庭の食事はおざなりと言われるけれど、イギリスに留学して
いた友達から直接聞いてみると当たってるみたいだ。オランダも旅行した
感じや本で読んだ限りでは、食事を作ることに情熱を感じていないみたい。
インスタントラーメン一つだけでも立派な夕食と聞いて驚いたことが
あった。

ドイツ、スイスあたりの食事は味重視より栄養や量重視の傾向が強いと
思う。やたら量が多くて塩辛い思い出がよみがえる。オーストリア料理は
かつてのハプスブルク帝国の影響からか、なかなかバラエティに富んでいる
けれど、家庭料理ということになると、共働きの家庭がほとんどのためか、
食卓には冷凍食品がずらりと並ぶか、コールドミールが出されることが多い。

最近、イタリアの家庭料理のことを聞く機会があって、イタリア人が
今でも一回一回の食事に全力投球していることを聞いてびっくりした。
テーブルセッティングから始めて、プリモのパスタ料理からメインに
至るまで手を抜かずにマンマの手作りが食べられるという。
マンマはいつも料理に忙しくて家族にはあつあつのパスタを食べさせても
自分は冷めかけたものを食べているそうだ。昔ながらのやり方を変えずに
作っている。

同じ欧州といえど、食に対する姿勢も天と地ほどの違いがある。
イタリアへは、車で5時間、アルプスを越えると空の色や空気まで違って
くる。
ハンガリーへは車で1時間ほど、スロバキアへは30分と隣県にいく
ようなものだけど、食べるという点についてはずいぶん違う。それは
パンの種類をみていると如実にあらわれる。陸続きの国が寄り集まって
いろんな民族が混じり合っているので、小さな違いというものに大きな
価値を置いているのだろう。


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