雑感
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2002年02月20日(水) 絵画教室にて

1ヶ月ぶりに教室へ。
ここのところ、行く気がしなくて3回も休んだあと学期休みに突入して
しまった。

パレットに色をおいて、絵筆をもつとしゃきっとするのに、そこまで
持っていくのに苦労する。左手に座っているマダムは、スケートの最中
転倒してしばらく来れなかったという。絵が描きたくて、描きたくて、
今日、教室に自力で来たことを心底喜んでいた。今は、マッケの帽子屋
を模写している。

隣のクラウディアが、自分で油壷を作ったと見せてくれる。キャットフード
の空き缶に取っ手をコテでつけたものだが、いい仕事がしてある。ワインの
木箱から絵の具箱に改造したり、職人さながらの腕前。エメラルドグリーン
とターコイズブルーの光を制作中だった。

両隣の仲間の暖色と寒色の色の洪水にはさまれて、ようやく私もエンジン
がかかったみたいだ。フランツ・マルクの小鹿を模写しているが、タッチ
が上手くいかずに、3ヶ月くらいかかっている。
たっぷり1時間半ほど、絵筆を動かしたあとは、心地よい疲れがおりてきた。

そうだった。唯一の男性だったシュテファンが逝ってもう2年になる。
あれ以来、シュテファンの好きだったモネの風景画を模写する人は誰も
いない。学期ごとに人が入れ替わり、彼のことを覚えている人はほんの
数人になってしまった。

何年も教室に通っているのに、いっこうに上達しない自分の腕前と
容赦なく過ぎていく時間を見つめているうちに、終了時間となった。


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