雑感
DiaryINDEX|past|will
オリンピックが終わると、メダルを取った選手たちの中で引退を決意した 人達は、そろそろ次の職業のことを考えるのだろう。
日本のオリンピック選手を見ていると、メダル取得(それに準ずる成績) →スポーツタレントに転向、その後政治家に転身というパターンが出来 上がっているように見える。
中には、いきなり参議院比例代表区のリストの上のほうに名前が載って めでたく政治家になる人もいる。
アルペン王国オーストリアのスキー選手も例外でなく、オリンピック やワールドカップで活躍した後は、スポーツタレントやコメンテーター リポーターを経て、知名度の高い人が最近政治家に転身する例があった。
ただ、おもしろいのは、オーストリアでは政治家の後にまだ次の職業が ある。主に産業界への重職への転身になる。
2年前まで首相を務めていたクリマ氏は、某大手自動車メーカーの アルゼンチンのトップになった。(今回の経済恐慌で貧乏くじをひいた と憐憫されている) 目下、財政赤字0を目指している財務大臣は若干33歳のナイスマンだけ ど、党内のごたごたに巻きこまれ辞任の噂が流れている。次の就職先が ドイツ系の大手スーパーの経営トップだとか・・
元交通運輸大臣は大統領選挙で破れたあとは、国営企業のトップになった。 ・・と枚挙にいとまがない。これは、政治家の平均年齢が若いからとも いえるし、政治家が天下りするシステムが出来上がっているからとも いえる。大臣は30代後半から任命されることが多いし、首相は50歳台 くらいだから。
オーストリアでは、政府の要職でさえ次の職業のステップになっている 感がある。日本だと、党内で安定した勢力になり、安定した選挙民がいれ ば、死ぬまで政治家でいられるけれど、この国は世代交代が早い。
先ごろから、日本の某政治家の外務省への影響力の行使が問題になって 日本の恥とか声が聞こえるけれど、世界中こういうことはまかり通って るのだと思う。アメリカのエンロン疑惑だってしかり、オーストリアでも 某州知事が、政府や国連の取り決めを無視してサダム・フセインに会いに いって物議をかもしているし・・
マイナス3とマイナス4のどちらかを選べと(村上春樹の昔のエッセイに 出ていた)選挙民は問われているようで、なんだかなあと思う昨今である。
|