雑感
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2002年02月27日(水) 「指輪物語」と「ニーベルンゲンの指輪」

「指輪物語」の初日を見た。

見終わったあとの感想は、ああ長かった、疲れたと一緒にいた友達と
同意見だったのは、きっと原作を読んでいないのと、オリジナルで
見たから英語力がついていかなかったからかもしれない。その上お話が
完結していないから、よけいに疲れたのかも・・

さっき、「指輪物語」のサイトをのぞいたら、空前の傑作で、北欧3国は
前売り券を入手するのに徹夜の列ができたらしい。映像はすばらし
かったので、字幕スーパーで見るか、原作を読んでから見れば楽しめる
作品だと思う。全観衆を虜にするかはわからないけど。

この作品を見ているうちに、物語のモチーフが、ワーグナーの楽劇
「ニーベルンゲンの指輪」に似ているなと思った。ワーグナーはこの劇の
題材を北欧の神話からとったという。「指輪物語」の原作者トールキン
も北欧の神話を題材に物語を完成させたのだろう。

「ニーベルンゲンの指輪」はラインの黄金で作られた指輪を持つものは
世界制覇できるという言い伝えがあり、天上の神々と人間と地底の小人族
が指輪争奪をめぐって争う物語である。全4夜にわたって上演され、時間
はゆうに15時間を超える。一夜ごとに聴いても体力のいる作品。

指輪の本当の威力というのは、「指輪物語」でもはっきり見せられていな
い。指輪をはめた瞬間、相手からは見えないという利点はあったけれど、
はめていたフロドに邪悪な心が宿ったわけではない。
続編で描写されるのを楽しみにしたい。

「ニーベルンゲン・・」でも指輪そのものの威力というのは見なかった
ように思う。指輪を巡って、神々や人間や小人族の邪悪な心があらわに
なり、指輪を取り合って、殺し合いをする場面が数カ所あった。

指輪というのは、生きるものがもつ闇の部分、邪悪な心を具現したもの
として、二つの作品に使われているのかなと思う。所有とか束縛という
言葉がぴったりする宝飾品。
丸くて、完全な形をして、どこにもエネルギーの発散の場がない。
うーん、考えすぎ。持っていないもののひがみかも。


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