雑感
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引越しして10日目の朝。 小鳥のさえずる目覚ましが、ぐっすりからうとうと状態へと 誘ってくれる。 ベッドから立ち上がって2,3歩で窓辺へ。高い高い巨木が、 向こう側のアパートから視界をさえぎり、緑の芝生が目に飛び込む 朝6時。
ここは昔住んでいたところだが、天井の低い、狭い部屋は 気持ちがふさぐようで、居心地がいいとはいえなかった。
再び戻って、周囲を見渡すとベルベデーレ宮殿の庭園が、さあ 毎日走って楽しんでくださいと、手招きをしているように見えたり、 窓からの景色、騒音の聞こえない中庭の見晴らしのよさ、アパート 全体が古くはあるが、こぎれいに清掃されているのを観察して、 ここも悪くないじゃないと思えるようになった。
部屋が狭いのでもってきた書物は机の前に座って手を伸ばせば 容易に届き、タイトルが目に飛び込んでくる。以前住んでいた 大きな部屋だと、本と自分の距離感がよそよそしく感じられる ほどだったが、ここでは何の気なしに手にとることができる。
本とCDと画材とパソコンとジョギングシューズが自分を中心にして 等間隔でくるくる回っているようで、これらのものがいつでも手を 伸ばせばおっくうがらずに届くとういうのは、無為に過ごす時間を 減らせそうで結構なことだ。 ハイテクぼろアパートも住めば都ということかな。
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