雑感
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テレーザさんが赤の鉢植えとおやつを持って訪ねてきた。 久しぶりに見る顔はちょっぴりふっくらとしている。
坊やはどうしたのときくと、友達と遊びに出かけたとの こと。彫りの深い、目元の涼しげな顔が見られなくて 残念。 ハーブティとチョコレートケーキで四方山話。 パートタイムでは生活できないので、来週からフルタイム の仕事を始めるとか。 自作の絵やマラソンの写真を見てもらったあと、彼女は 言った。しっかりした仕事があって、打ち込める趣味が あって、いい人生ですね。
隣の芝生は青く見えるという典型例。外国の荒波に呑み込 まれそうになりながら、どうにかこうにか生きている って感じ。一日をせいいっぱい生きるのに忙しく、未来 のことなんか想像する気持ちの余裕がない。
彼女が帰ったあとに残された鉢植えの花びらは幾重にも 折り重なって深紅の光を放っている。真っ白なテーブル クロスの上で、そこだけ華やいでいる。
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