- different corner -
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たくさんの人の中にいる時のほうが孤独を感じる人間のことは、 同じ思いを持つ人にしかわからないと思う。
でも、同じ思いを持つ人を探すこともなかなかできない。 たとえ同じ群集にいても お互いに自分はたった一人だと思っているから、 まさかその中に自分と同じ存在がいるなんて思いもしない。
仮に出逢えたとしても、そんな「普通」じゃない感情を 隠し持っているから、お互いがそれだと 気づくことはなかなかできない。
相手も自分と同じではないかとなんとなく感じても、 相手に本当に誰もいないはずがないと思ってしまうから、 感情移入して傷つく前に離れることに決めてしまう。 相手のほうは相手のほうで、むこうが別の人を他に見つけたから 去ってしまったのだと感じ、追うこともしない。
だからたとえ出会っていても、 お互いが自分と同じものではないかと感じていても、 たった一人で再び群集の中に戻っていくしかない。 勇気を出せば手が届くことがわかっていても、 相手にとって自分は重要な存在になりえないのではないかと 思い始めると、やはり手をひっこめてしまう。 「友達の一人」は「群集の一人」でいることとさほどかわりはない。
同じ存在かもしれないと思う人を 時々見つけては勇気を出してみるのだけど、 何らかの形でその人は去っていってしまう。 そんなのはもういやだ。
これからは、下を向いて歩くほうが 一番傷つかなくていいのかもしれない。 たとえ隣にそれを感じたとしても、 顔をあげないほうがいいのかもしれない。
もうそろそろ、誰もなくしたくない。
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