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2003年05月23日(金) natural likeliness/sleeping with the past

傷つければ傷つけるほど、
憎むべき存在に似てくる自分。
「きみは本当にあの人にそっくりだ」と
言われるのが、何よりも苦痛だった。

それでも彩ろうとすると、
その存在そのものが
私の奧で笑いかけてくるのが
いやでたまらなかった。

外見、しぐさ、歩き方、声。
ふと発した言葉。特有の考え方。
時々あらわれては消える、
狂気。プライド。貪欲さ。
すべてが、彼らと似ているという。
それが恥ずかしくてたまらなかった。


あともう少しすれば解放されると
思おうとしていたけれど、
解放される時なんて
本当は来ないことくらいわかっていた。
それなら、しがみついているものや支えるものが、
あってもなくても同じなのではないかと思えた。

だから、破壊できるものは
破壊しようと決めた。
それでも壊れないものがあるなら、
手元においておこうと思う。


もう誰も、まきこまない。

私の人生に。






きみにとっては、僕のしがらみが
過去のものに見えるかもしれない。
でも僕は毎日罪の意識に苛まれつづけている。
だからこれは、過去ではないんだ。

自らが存在しつづけることが
一番の自分への拷問だなんて、
きみにはきっと
理解できないことだろうね。


自らの血を愛し、自らの遺伝子を愛せる
そんなところの生まれではないから、
そうできる人には心を閉ざしつづけてきた。
たぶん、きみにもそうしていた。

自分と同じような感情を持つ人間なんて
この世にはいない。
それがわかっただけでも、
きみに出会えてよかったと思う。


同じように思える人もいなくはなかったけど、
彼女は僕より先に自滅した。
この世に未練を残した僕に
「裏切り者」という言葉を残して。

どうせ苦しむなら、
誰もまきこみたくはない。
だからこれからは、
無駄に動き回るのはやめることにするよ。


生きたいわけでもない。
でも、死にたいわけでもない。
僕はただ、最後の審判を待ちたいだけ。

静かに、ひっそりと。
もう自分を恥じなくてもいいと思えるその日まで。
本当に心の底から笑えるその日まで。


足かせが全て外れるその日まで、
僕はしばらく心を眠らせておくことにする。
逃れられない過去をそっと抱きしめながら。

手を差し伸べようとしたり、
光をあてようなんて思わないでほしい。
暗闇が増えるだけでなんの意味もないことだから。


なぜ逃れようとしないのか、と
きみは聞くかもしれない。
でも、同じ根っこから生えている草の葉が
一枚だけ全く別のものになることなんてできると思うかい?

だから僕は、待ちつづけているんだ。
他の葉がすべて滅び、
たった一つの存在になれる日を。
それが僕にとっての本当の勝利だから。

そのためなら、10年でも20年でも
待つつもりでいる。
こんな僕を、バカだと思うかい?


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