サッカー観戦日記

2026年08月19日(水) 全中1回戦 岡山学芸館清秀中−上松中・南木曾中合同チーム

全中は中体連の開催する中学校のスポーツの祭典で、高校における全国高校総体に相当する。が、大会の体制が大きく変わる。つまりあまり中学部活が盛んでない競技は外され、大会自体基本的に三日間までになる。サッカー競技は外されないが、大会日程については不明である。三日間なら1日1試合として8チームトーナメントになってしまう。私が以前から妄想していた全中女子サッカーは当然不可能になってしまった。教員の働き方改革のためだ。現代では奴隷労働に類する働きに支えられた大会には永続性がない。我々はうっかり受益者の立場で発言してしまうが、現場が「ノー」と言っているものを覆すのは構造的にも無理だし、そもそも道理的によろしくない。

さて今年はサッカー競技は広島県開催である。酷暑の中の開催をなるべく抑えるため、基本的に9時半キックオフなのだが、1回戦だけは1会場2試合開催のため、第2試合は12時キックオフ。交通費を抑えたいので、大阪からは鈍行で向かいたい。となるとどうあっても間に合わない9時半キックオフを除くと1回戦第2試合しか選択肢がない。青春18きっぷを使える時代と比べるとずいぶん高くなってしまったが、それでも鈍行のほうが安い。目的地というか会場も広島県東端の福山にした。

朝早く高槻を出て、大阪駅始発の新快速を狙う。通勤ラッシュ時とはいえ、これならば座れる可能性が高い。実際ギリギリ座れた。順調に姫路に向かっていた……はずだった。が、西明石を過ぎたらノロノロ運転で大久保駅で止まってしまった。加古川駅付近の踏切で何かあったようだ。姫路からの在来線乗り換えは7分しか余裕がない。見事に詰んでしまった。30分ほど遅れて姫路駅着。こうなると姫路・岡山間は新幹線を使うほかない。岡山に移動して、当初の予定の山陽本線に乗る。が、岡山駅の隣の北長瀬駅で再び止まる。急病人がいたようだ。もちろん病人が無事で済むことが趣味のサッカー観戦のキックオフに間に合うことよりもはるかに重要だし、こんなことでイライラしない程度には鷹揚だ。救急車も来たし医療従事者にも協力を呼び掛けていた。15分くらい遅れて列車は出発。そのまま福山駅に着いた。予定通りのバスには間に合う。福山の有名な観光地・鞆の浦行きのバスに乗り、途中で降りて目的地のスタジアムまで1.4キロ歩く。福山最大の企業、福山通運のネーミングライツがついているが、本観戦記ではすぐに名前が変わるネーミングライツ呼称はしない。

全国中学校サッカー大会1回戦
岡山学芸館清秀中−上松町立上松中・南木曾町立南木曾中
8月19日 12時 福山市竹ケ端運動公園陸上競技場 晴れ 並芝 猛暑


岡山学芸館清秀中学校 上松町立上松・南木曽町立南木曽中学校
GK 1 中野太智 GK 1 勝野一惺
GK 12 水野翔太2年 GK 18 向井健
DF 2 中原慧人 DF 4 吉村将太
DF 3 片山廉晴 DF 5 原佑真
DF 4 清原静十朗 2年DF 10 原瀬爽那
DF 5 小板尚矢 DF 13 板山傑
DF 15 林洸太 DF 16 岡村昊
DF 16 廣安廉二朗2年 DF 19 北原光 2年
MF 6 越智心大 MF 2 志水優斗
MF 7 森田悠斗 MF 6 小林悠雅
MF 8 水谷謙心 MF 8 大野伯
MF 13 西田航汰2年 MF 11 吉田行宏
MF 14 大石蒼馬2年 MF 12 雪本海雅
MF 17 金地琉生 MF 14 佐藤歩夢
MF 18 白井翔己 MF 15 永井諒 2年
FW 9 松場海樹 MF 20 北原大雅 2年
FW 10 山本奏風 FW 3 松下日向土
FW 11 吉岡凛空 FW 9 岩原怜生
監督 吉田優哉 監督 小橋桂蔵


岡山学芸館
十番九番
七番八番十八六番
十五二番三番五番
一番

上松中
三番
十二二番六番
八番十一
十三十番十六四番
一番


開始早々、上松中合同チームに衝撃を受けた。まず技術的にそんなに拙くない。そして全員が連動してパスをつなぐ。キーパーからショートパスが次々につながり前線へ運べるのだ。守備もバランスが良い。そして大きく押し上げる。実は上松のチームに衝撃を受けたのは2回目だ。全日本少年フットサル大会で上松のチームが全国準優勝したことがある。この木曾の山奥のチームに何が起こっているのかは分からないが、中体連離れした、よほど優れた指導者がいるのは間違いない。少なくとも関西の中体連にこれだけの内容を伴ったチームは知らない。岡山学芸館は恐らく近年トレンドの6年間一貫指導をしているチームだ。先天的な才能では遥かに上だ。特にスピード差は歴然としている。しかし先制したのは上松中合同チームだった。左クロスを岡山学芸館が処理ミス、これを��雪本くんがペナ外からキーパーの上を抜いた。0−1。以降こちらもビルドアップ能力はある岡山学芸館はバックラインがミドルパスも正確で大きく振り、前線に勝負パスが出るがことごとくオフサイド。岡山学芸館は立ち位置を指導されているが、お互いに連動してスペースを作りあって、という上松中合同チームほどの連動はない。前半は0−1。

しかし後半、岡山学芸館は大きな展開でスペースを突き1対1を作った。ミドルパスを蹴られるキック力あってのスタイルからスピード勝負。こればかりは先天的な才能が必要で、上松中には真似できない。スピードでぶっちぎる展開から後半5ゴールで5−1と逆転した。しかし興味深い魔術を見せてもらった。


終了後、鞆の浦にちょっと寄ろうと思い、鞆の浦方面行のバス乗り場に待ったが、バスがなかなか来ない。そうこうしているうちに福山駅方面行のバス時刻が迫り、福山駅にまっすぐ向かう決断を下す。観光するには暑すぎる。帰りの山陽本線は順調で、4時間で高槻まで戻れた。


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T.K. [MAIL]