ぶつぶつ日記
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2002年01月10日(木) |
自分自身の中にイメージを記録し、そして遊ぶ。 |
私はあまり写真を撮るのが好きじゃない。 特に、旅行先の普通の人たちにカメラを向けることに、 自分でもどうしてだかわからないがものすごい抵抗があって、 ほとんどそういう写真が残っていない。
別段人を被写体にすることにとやかく言おうとは思わないし、 うまく現地の人の写真を撮る人はすごいな、と思う。 多分、そう言う人は何の気負いもなく、 何も気にせず人に接して、心のそして興味の赴くままに、 自然な写真を撮れるんだろうな。 私は結構、なんにしても身構えてしまう方なので、 とてもとても、そんな風に素直な写真を撮ることは無理なのだ。
本当なら、目で見えるもの全てを記録に残しておきたいが、 そんなことは到底無理。 でもある時、私は自分がかなり視覚的な人間であることに気が付いた。 目の前に対象がなくても、 かなり細部までその情景やものを頭の中で再現することができる。 もちろんそれは多少違っていたり、 細部があやふやだったりするが、 そのイメージを遊ぶことの楽しさに気が付いたとき、 私は写真というものにこだわらなくなった。
私が見たもの、そして記憶に残しているものを 私以外の人に物体として見せることは出来ないが、 それはそれでいいだろうと思う。 私の話しを聞き、聞いた人がイメージを膨らませ、 そしてそのイメージを、自分自身で確かめれば良いと思う。 その人はまた、私のイメージとは全く違う、 自分だけの写真を撮ってくるかもしれないのだから。
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