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2005年09月17日(土) |
演奏会:All Tchaikovsky Program |
3回のリハーサルを経て、今夜の演奏会は無事にとり行われました。
プログラムは: Tchaikovsky March Solennelle (Coronation March) Piano Concerto No.1 Swan Lake より Scene Valse Scene Danse hongroise czardas Danse Espagnole Danse Napolitaine Pas de deux (Tchakovsky/Balanchine) Scene finale 1812 Overture
ピアノのソリストはヴァンクライバーンで上位に入られた19歳の女性が登場。白鳥の湖ではサンフランシスコバレエのソリストが登場。そして、最後の1812のときには大砲あり、花火あり、というかなり盛りだくさんかつ華やかな演奏会でした。
最後の曲目の直前にセカンドヴァイオリンのひとりの楽器の弦が切れるというハプニングも。本当は一番後ろのスタンドの内側、つまり私がすぐに対応して弦を替えに行ってあげなければならなかったのですが、正直なところ、プロのオーケストラ初舞台で演奏を諦めなければならないような状況に対して咄嗟にNo!!という思いが込み上げてきてしまい、私は動くことができませんでした。結局同じセクションのもっとベテランの方でやはり後方に座っていらした方が弦を替えに行ってくださいました。ある意味で私のエゴで少しチームワークを乱してしまったようなところがあったかとは思っていますが、初舞台ということで、また、どなたも気にしていないようでしたので、今回のことは流して、次回にはきちんと対応できるようにと思っています。
今週はこの演奏会の準備にかなりの時間を費やしていました。チャイコフスキーの演奏はなかなか大変ですし、私は全て初めて演奏する曲ばかりでしたから。できる限りの準備をしてのぞみましたし、完璧とはいえませんが、いい仕事ができたと思います。
スタンドパートナーになった方も今回が始めての参加のようで、私としてはとくに最初のうちは気持ちが楽でした。けれども、彼女はどうやらかなり忙しいらしく、この演奏会への準備はかなり不十分だったようで、ときにそんな状態を私にわびたりもしていたのです。それに対して、私は決していい気持ちがしませんでした。このオーケストラで弾きたいと思っている人が何十人もいらっしゃることが私にはよくわかっているからです。みんな、喉から手が出るほどこのオーケストラで弾きたいと思い、必死で準備をしてオーディションに行き、それでもそのときに実力がだせなかったり、ちょっとしたことで落とされてしまったりして、涙をのんでいる人たちが何十人もいるのです。そんななかでお声がかかり、仕事をいただけた私たち。新米ながらも、またこれきりになってしまうとして、プロとしてオーケストラのなかで与えられた役割をきちんと果たそうとする姿勢でいなければいけないと私は思っていたからです。
私の夢が一日だけですがかなえられ、私は本当に幸せです。 チャイコフスキーと大砲と花火で私の夏とこのオーケストラでのお仕事が終わりました。
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