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今日は6時からドレスリハーサル。ホールは4時から開いているということでしたので、ピアニストとは4時にホールで待ち合わせ。連日のレッスンなどもあり、また、普段から夕方は身体的に疲れる時間ということもあるのでしょう、あまりやる気がおきないままとりあえずのリハーサルを始めました。
コンサートホールに足を踏み入れるのは久しぶりです。以前はそこで授業もあり、行きなれていましたが、と同時にそこにいるだけである意味緊張感を覚えていました。けれども、今日は演奏に必死だったからか(笑)、そのような緊張感を覚えることなく、自分のしていることにうまく集中できていたように思います。
興味深かったことは練習している間はいまひとつ集中力に欠ける私でしたが、いざ、ドレスリハーサル、となると自分でも気持ちがよいくらい、ものすごくシャキッとしてしまう自分がいたことです。
今日のひとつの課題はピアノとのバランスを先生に聴いていただくこと。大抵、いつもこのホールでのリサイタルの場合は7フットのスタインウェイを使うので、私も当初はその予定でいたのですが、この週末は土曜日に先生のリサイタル、そして日曜日にはヴィオラの学生のリサイタル、そして私のリサイタルと3つのリサイタルが連続して行われることになったため、みんな同じピアノを使うのが便利だろうということと、先生のプログラムのなかにStraussのソナタが入っており、またピアニストである先生の奥様や私のピアニストの意見では9フットのハンブルグのほうが断然弾きやすいという話でしたので、その意見を尊重し、9フットを使うことにしたのです。
私はピアノのことはよくわかりませんが、私の印象ではハンブルグの音はとてもBrightでソロにはすばらしいと思うのですが、室内楽にはいまひとつ不向きなような印象がありました。デュオとしての第一歩の演奏会と考えていたので、ピアノとの音のブレンドもひとつ大切なことと考えていた私としては、ピアニストのConfortを考え一歩譲った形をとったことにもなりますが、と同時に彼女がブラームスの3番という大変なパートを弾きたいといってくれたことへの感謝も含め、今日、客席でどんな風に聞こえるのかはとても興味がありました。
ベートーベンは問題なし。バッハもこのままでよいので、この方向でImproveすること、新曲は先日よりもいっそう良くなっている、とのことでした。ブラームスに関してはとくに3楽章のImprovementにとても喜んでくださり、4楽章はピアノパートの演奏、表現にいくつかアドバイスがありましたが、以上、という感じでした。今日はピアノのふたを閉じたまま弾き、バランスも良いとのことでした。
ブラームスの3楽章は小さなフレーズのなかであまりにも音色のバラエティーが多くなってしまい、自分でも困ったと思っていたのですが、数日前に、やはり弓圧が大きすぎることにはたと気がついて、自分なりに工夫し、Improveしていたつもりだったので、先生のご指摘を得られてとてもうれしく思いました。
バッハに関してもピアニストに「この間よりずっとよくなっているね」と言われてほっとしました。やはり友達の支えはありがたいものです。
私たちのドレスリハーサルの後は先生と奥様がリハーサルをされるようでした。先生はもちろん冗談ですが、「何かあったら、私の代わりに舞台に立ってくださいね」などとおっしゃっていました。先生も先生なりにやはり演奏会を前にしていつもとは少し違うお気持ちになっているようでした。
会場を後にし、ピアニストと歩きながらまずでた一言が「疲れたね〜」(笑)今日の仕事はもうこれでおしまいです。
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