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2001年10月25日(木) ■ |
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古田の日本シリーズ |
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日本シリーズ第五戦、ヤクルトが大阪近鉄を相手に4つ目の勝ち星を手にし、見事日本一に輝いた。 両球団のファンではない私が日本シリーズに興味を持った最大の理由は、大阪近鉄にある。シーズン中の神がかったゲームの数々、そして、大阪近鉄は12球団で唯一日本一の経験がない球団だ。そういう歴史を目撃できる可能性があるのに、みすみす見逃すもはもったいないと思った。 結局、大阪近鉄はシーズンで見せた打棒のほんのかけらを見せたに過ぎなかった。日本一へのチャレンジはまたリセットされた。 この5戦を通して思ったことは、「結局、古田の日本シリーズやったなあ」ということ。あのどうにも止まらないと思われたいてまえ打線に立ちはだかった「痛めた足を引きずって走るチームの要の姿」は、ヤクルトの選手の闘志を引き立てるのに充分だった。また、ファンならずとも胸を熱くした人は少なくないと思う。また、傷む足で稼いだヒット、進塁、打点は決して無駄になったなかったのがすばらしい。ここぞというときに必ず「古田」がいた。球界ナンバーワンのキャッチャーの能力でいてまえ打線を抑えたというのもあると思うが、今回はそれ以上に「痛めた足を引きずる姿」の印象が強い。 最後の打球は、「古田さん、ご苦労さん」とばかりにキャッチャーファールフライが上がった。野球の神様は古田にシリーズを締めくくることを望んでいたようだ。古田は、しっかりキャッチすると、「よっしゃー!!」という雄叫びを上げ、全身で喜びを表現した。その雄叫びは、ブラウン管を通して、私の耳にも届いた。日本シリーズが身近になった、と思った瞬間だった。
追伸:ここのところ評価の下がる実況アナウンサーだが、今日はいいことを言っていた。「リードした古田もすばらしいですが、それにしっかり答えた若手ピッチャーたちもすばらしいです」
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