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あるこのつれづれ野球日記
あるこ
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2001年10月26日(金)
人それぞれ


 昨日、ヤクルトの日本一が決まって、パタッと野球中継がなくなった。毎年思うのだけど、変な違和感がある。街のショーウインドウがクリスマスチックになった頃にはそれも受け入れられるのだけれど、今は「まだ野球の季節」という感覚の私にとって、野球中継がないのはやはり淋しい。
 
 この1,2年、私は野球観戦の際にスコアをつけるようになったのだが。「難しいなあ」と思うことの一つに、「内野安打とエラーの見分け方」がある。球場で試合が行われているときは、スコアボードのランプに全てをゆだねて記録している。当たり前ながら、「H」のところにランプがつけばヒット、「E」のところにランプがつけばエラーだ。
 たいていの場合、それに納得するのだが、昨日の第五戦は見事に食い違っていた。何回か覚えていないのだが、大阪近鉄のショート・ギルバート選手のところに打球が飛んできた。どうもギルバート選手は体重をセカンドベース方向にかけていたように見受けた。しかし打球は、サードよりに飛んだ。ギルバート選手はなんとかボールを捕り一塁に送球したが、間に合わなかった。テレビの実況アナウンサーが言う。
「なんでもないゴロをエラーしてしまいましたねえ。もったいないですねえ…」
 もちろん、記録は「ショートのエラー」だった。
 しかし、我が家の茶の間では、「あれがエラーか?!」論争は巻き起こった。
  また別の場面で、大阪近鉄のセカンド・水口選手を打球が襲った。打球は水口選手のグラブからこぼれ落ちた。水口選手は転がるボールをあわてて追いかけた。
実況アナウンサーはこう言った。
「あっと、セカンド・水口を襲った内野安打です!」
 我が家の茶の間の論争が、「あれこそエラーちゃうんか?!」に変わった。
 今回、私が言いたいのは、「審判の誤審がどうたらこうたら…」という話ではない。私たち家族は野球の素人である。でも、野球を見たり、人の話を聞いたりしてそれなりの「基準」を持って、判断している。それが、たまたま審判と食い違っていたけだ。
 私の「内野安打・エラーの判定基準」を書くとこうなる。
 「野手が体の正面(ゴロの場合)で捕れた打球にたいして、後逸や悪送球、お手玉等の行為でランナーをアウトに出来なかったものをエラーとする」
 正しいかどうかはわからない。むろん。間違っているかもしれない。でも、私はそういう風に野球を見ている。ルールブック系の本を何冊か読んだが、はっきりとした基準を記している本にまだ巡り会っていない。私はそんな我流の考えで今の球界を批判したりする気は更々ない。記録員と私とでは、キャリアも見ている場所も全く違う。だから、違う解釈をすることは充分にありえる。そして、球界は記録員を基準にしている。ただそれだけだ。
 
 けれど、最近こう思うことにしている。
 たとえ我流であろうと「私はこう思う」という物を心に備えておくことは悪いことではないんじゃないか、と。