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2001年11月17日(土) ■ |
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ファンと家族、恋と友情?! |
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今日は、忙しかった。昼から練習試合を観戦後、夕方に帰宅し、30分でお泊まり準備をし、晩には金沢のホテルにいた。
狭いホテルの一室でシャワーを浴びた後、駅前コンビニで買った缶ビールを一気に飲み干した。やっと落ち着いた感じがした。私は一人でホテルに泊まるのが好きだ。誰にも邪魔されず好きなことが出来るし、ずっと家族と暮らしている私にとっては、一人でいることがとても新鮮なのだ。
さて、ベットに寝転がってテレビを見ていた。 今季で監督を勇退された巨人の長嶋茂雄氏が、トーク番組のゲストとして出演していた。これといった番組がなかったので、なんとなく見ていた。
そこで、長嶋氏はこのように言っていた。 「こんなこと言ったら怒られるのかもしれないんですが、ファンか家族かどっちが大切かといえば、やはり僕はファンなんですよ」
日本的な考え方だな、と思った。アメリカの野球選手なら、ほぼ100%「家族」だと答えるはずだ。一般の日本人の大半が「家族より仕事」の生活を強いられている。欧米諸国や国内でも、そんな風潮に批判の声も出ている。実際、私も「もっと家族を大切にして欲しい」派だ。
しかし、長嶋氏の言葉にはむしろ好感を持った。彼はおそらく家族を粗末に扱っているのではなく、家族を大切にし、かつ信頼しているからこそ、そのようなセリフを口にしたのだと思う。
若い女性の悩みの一つに、「恋と友情の板挟み」というのがある。友達と同じ人を好きになってしまった。友達の好きな人に告白されてしまった。友達の彼氏を好きになってしまったetc…。
幸い、私はそのようなこととは無縁ですごしてきたが、10代の頃はそんなテーマを扱った少女マンガや小説を好んで読んでいた。恋か友情かと言えば、当然友情を取るべきだと思っていたが、年とともに考え方が変わってきた。
私はごく身近な友人に、ことあるごとにこう言っている。 「もし彼氏が出来たら、そっちを優先しぃや。友達がかわいそうとかアホなこと考えんと、彼氏最優先にしていいし。何かあったら、電話してきたらええから」
こんなこと言わなくてもそういうときが来たら、必然的に彼氏最優先になるのだけど。私の友人は気ぃ遣いが多いから、心配なのだ。
2,3年前、中学時代の友人に会ったとき、こんな話をしてくれた。 「友達って、何年会ってなくても、違和感なく話すことが出来て、音信不通になったり、つきあいが悪くなっても、腹を立てたり、悲しくならない関係のこと言うんちゃうかなあ?「友達やから、1年に1回は会わなあかん」とか「友達やから、秘密を打ち明けなあかん」とかそんな束縛が必要なものは友達とは言わへんと思う。良く言うと「信頼している」、悪くいうと「都合のいい」関係なんだと思うよ」
人の考えはそれぞれだが、私は彼女の考えにものすごく納得した。だから、私は友達に心おきなく「彼氏最優先」を勧めることが出来る。ときには、自分が辛いときに誰も側にいなくなることもある。それでもかまわないと思う。
恋と友情ではつくりが違うのだ。 だから、「恋と友情、どっちを取る?」という選択は野暮だと思う。 恋愛は、始めるのも終わるのも(特に終わる方)ものすごいパワーがいる。だから、他のことをしている余裕がないのだ。
長嶋氏における「家族」と、この「友情」の存在はものすごく似ていると思った。家族も友情もかけがえのないものだからこそ、ファンを楽しませることや恋愛にうつつをぬかすことが出来る。私はそう考えている。
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