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あるこのつれづれ野球日記
あるこ
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2006年01月05日(木)
彼がそう言うので。


 2006年初出勤。半日仕事。今日の現場は、年1棚卸の個人経営のお店。腰の低い老夫婦が営む雑貨屋さん。彼らと同じくらいの年齢層のお客さんたちが、新年の挨拶がてら店を訪れる。そして、奇妙な機械をぶら下げた私たちを見て、「今日、棚卸?」と老夫婦に訊く。「そう。専門の人らに来てもろてるからすぐ終わるよ。私らがやると何日もかかる。見ててみ、すごいから」と老夫婦が答える。私らからすると、仕事だから当たり前なのだけど、そう言われると悪い気はしない。誰だって、誰かにほめられたい。時折雪が降って寒かったけど、甘いみかんとホットコーヒーをもらって、一年の始まりがいい仕事でよかったと思った。

 帰りの車内では、新年の目標発表会が始まった。「コンタクトを買う」「どんくさい性格を直す」などみんな事前にこうなるのがわかっていたかのような周到の良さ。向上心のない私は、一人携帯をいじっていた。

 ところが、「あるこさんの目標は?」とふられてしまった。考えてなかった。どうせ4月くらいで飽きてしまい、12月くらいには完全にやる気をなくして、心身ともに引きこもる。それが私だ。答えに困っていると、「今年中に5キロ痩せる」、私とは全く違う声がした。声の主は、2ヶ月ほど前に入ってきた若い男の子。人見知りをしない子で、もう何年も前からここにいるかのようになじみきっている。

 5キロ痩せる…?
 冷静に考えたら、失礼でないかい?でも、何故か憎めなかった。そっか。5キロ痩せればいいのか。
 
 2006年は、他力本願イヤーになりそうだ。