paranoia kiss
    

今更、逆だと気づく。
あたしは、君が幸せだったり笑顔なら、
あたしも幸せで笑顔になれると思ってた。

それは、全くの反対で、
あたしが笑顔で幸せでないと
君も笑顔にはならないということ。

なんて単純なことに気づかなかったんだ、今まで。
だから、あたしは幸せになれるようにするんだ、今から。

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彼はお客さんの一人だった。
あたしの友達のことを好きなのはわかってた。

車で出かけるのが好きで、
友達の一人と言っていいくらいだった。
車を置いて、夜は飲むことが大半だった。

タカ。 ト ツキアウヒトハ オサケガノメナイト。

と、強くもないのによくつきあってくれた。

本当に色んなところに出かけた。
周りからしたら恋人同士に見えただろう。

ある日、想いをもらうことになろうとは。

あたしは、その日、その返事を保留にしたまま、
友達とコンパに出かけた。
その場にいた男みんなが、
友達狙いで途中で抜け出したのを覚えている。

次の日、想いを受け取ることにした。

お客さんとして、友達としてもう6年が過ぎていた。
簡単に恋人には思えなかった。

3ヵ月後、やはり断るハメになった。
彼の顔色はぐんぐん変わり、
非常に傷つけたことを後悔した。
やっぱり、このまま恋人を続けよう。と言った。
彼は、結婚できないから友達でいよう。と。

結婚できないけど、つきあう?
あたしはよくわからなくなってしまった。
結婚できないから、友達のまま?

友達にさえ戻れなくなってしまった、あの日以来。

男とか女とか考えなかったら、
もっとシンプルに生きられるのに。


2006年11月27日(月)



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