| 2025年11月11日(火) |
家が余ってます! |
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東京ではマンション価格が1億を超えてしまい、家賃も高騰してもはや普通の人が住むのに適さない状況である。そんなところで庶民はどうやって暮らせるのだろうかとオレは嘆くのである。その点大阪は比較的安く住める。オレの住む町内会は開発されてから50年近くなるのでもう空き家だらけである。20〜30坪くらいの敷地に建てられた狭小住宅が中古で500万円くらいで売られている。そういう古い家を買ってもそこそこ快適に住めるわけで、なんで高価なマンションを買うのだろうかとオレは不思議に思うのだ。
オレの父親には兄弟姉妹が多かったが、その方達の住んでいた家もどんどん空き家になっている。91歳の叔母は一人暮らしが面倒で娘の家に移ったために叔母の住んでいた立派な家が空き家になった。車が2台入る大きな車庫に電動シャッターがついているのだが、無人になっているのだ。谷を隔てて向こうにはコストコが入ったららぽーとがある。こういう物件はもしかしたら高く売れるのかも知れないが、もちろんオレには関係ないことである。その叔母の家にはよく墓参りの帰りに母と一緒に立ち寄ったことを思い出す。そこに住んでいた従兄弟も昨年亡くなってしまい、リフォームしてトイレや浴室もきれいになっているだけになんかもったいないのである。
子どもがいない夫婦が亡くなれば住んでいた家は空き家になるわけだ。どうやって生きてるうちに次の住人を見つければいいのか。そんなことを考える暇もなく死は突然やってくるのである。子どもたちが独立してたぶん実家には帰ってこないだろう我が家も同じことである。あと20年もすればオレも自由に動けない老人になってしまっていることだろう。その頃にはもう運転免許も返納してるかも知れない。父は80歳、母は75歳くらいで免許を返納した。オレもそのくらいには返納しないといけなくなるだろう。そうなると何を移動手段にすればいいのだろうか。最近売られている3人乗りのトライクとかもいいかも知れないが。
オレの住む町内会は一人暮らしになった老人が多い。中には認知症やその疑いのある方もおられるわけである。あと20年経ってオレがまだ生きていたとしたら町内会の半数以上の家が空き家になってしまってるだろう。もはやそうなってしまうと居住エリアとして機能しなくなる。無住のまま放置された家はどんどん崩壊し、そこに犯罪者が住み着いたり野生動物がねぐらにしたりするかも知れない。野良猫は3匹ほど棲息していて、その猫たちにエサをあげている家がある。
滅びる前にこれらの家を次の世代、次の若者に受け継いでもらうことはできないのか。どうすれば家を無駄にせずに第三者に受け継いでいく仕組みが作れるのだろうか。「負動産」となってしまう前にどんなことができるのだろうか、
人口はこれからもどんどん減っていくだろう。日本文化やそれを伝える日本人がこれからも減っていき、さまざまなものが失われていくことは確実である。郊外にある巨大ニュータウンも人口が減りすぎてしまうとバス路線がなくなり商店が撤退してしまい、巨大な廃墟となって行くだけである。京都府と滋賀県の間にある「比叡平」というかつてのニュータウンが今はゴーストタウン化しているように、全国で滅びは確実に進行していく。車で大阪から和歌山方面に向かうと、山を切り開いて作られた多くのニュータンが目に入るのだが、これらが20年後、30年後には巨大廃墟になってしまうのだなあとオレは残念に思ったのである。日本はもう衰退国家である。リニアどころではないのだ。地価はどこかで暴落に転じるのは間違いない。
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