帰りの電車の中、我慢出来なくてハルくんにメールした。 帰ってきたんだよって知らせたくて。 それでも、我慢して、友達の中では一番最後にメール。 なるべく早く会いたくて、お土産を買ってきた。 ていの良い口実。
「お土産あるから今度会う時持ってくね」
って書いたら。
「早く持ってきて〜!」
(笑) そういう気持ちになってくれて良かった。
駅から歩く帰り道。 何度電話したかったか。 傍に誰もいなかったら、してたかな。 早く声が聞きたかった。
ここまでハッキリと欲求を出すのは、 彼が好きだと気付いたからだ。 彼を想っている自分を自覚して、認めたから。
その後、自分の部屋に戻ってからすぐ電話をかけた。 出なかったら、5コールで切ろうと思って、 指を電源ボタンの上におきながら。 1回、 2回、 3回、 出ないのかも。(気早すぎ?) そう思った4回の途中で「もしもし」っていう声。 急いでケータイを耳にあてた。
ホームステイ中、 「ステイ先のお家でエマっていう男の子と良く一緒に寝たよ」 って話をした。
でもその事実は隠した。 だってそれを聞いて、妬いてほしかったの。 私を気にしてほしかったの。 ものすごく、傲慢で、ワガママだけど。 可愛いワガママにならないかしら? そしたら、
ハルくん:「いくつ? 小さい子?」
私:「わりと私と近いかな」
ハルくん:「ふぅん」
私:「それでね、何度か襲われたりもしたんだよ」
多分、混乱してるだろうな。 エマに襲われかけたのは事実だ。 私が仰向けで横になってるとお腹や胸辺りにのってきて、 顔をぐっとこちらに近づけてくる。 何度か口を舐められたり、鼻がぶつかったり。 最初は慣れなかったけど(笑)、後半は私の方から顔近づけてキスしようとしたりしてた。 だって、可愛いんだもん♪
ハルくん:「そう。それで?」
それで…って言われても。
私:「良かったよ(笑)」
ハルくん:「(笑)良かったって、何が?」
私:「何か良く分かんないけど」
ハルくん:「じゃ良かったね」
うぅん。掴みどころのない返事。 実は怒ってるのかな? それとも 何でそんなこと、一々俺に報告すんの? って思ってるのかな。
ハルくん:「で。お土産って何?」
凄く気になってるみたいだった。 私が「内緒」って言うと、珍しく色々詮索してきたくらい。 結局、彼の言うどれもハズレだったけど。
しつこいくらいに「早く持ってきて」って言う。 何で? って私のほうが訝しがるくらいに。 もしかして、その「早く!」の裏には「欲求不満解消」が隠れてるのかなぁ。
明日から仕事が始まる。 今日か、週末にするか、凄く悩んだ。 今日ならすぐ会えるけど、泊まりは無い。 週末なら会うまでちょっと我慢だけど、泊まりは可能。 悩んだ挙句、今日会うことにした。 だって、帰って、最初に会う時に告白しようって決めた。 だから、泊まれない方がいいのかもしれない。 返事がOKなら、次がある。 NOならもう、先は永遠にないだろうけど。
私の気持ちは、変わらない。変えたくない。 自分で決めたこと。 その分、きちんと責任は取る。 例え、どんなに自分が泣くことになっても。 後悔しても。
(何て。綺麗事ばっかり)
ハルくんと続けるのは、彼が『付き合うことをOKした時』だけ。 例え『このままを維持したい』でも、もちろん『NO』でも、 ハルくんと続けない。会わない。連絡も一切しない。 だって、「いつか」って期待してしまうもの。 会って、じゃれ合って、キスをして、一緒にお風呂に入って、抱っこして、 手を繋いで一緒に出かけて、家でTVやDVDでも見ながらまったりもして、 ご飯食べて、一緒に眠って、ってどんどん望んでしまうから。
自覚して認めたことで、むくむくと出てきた、私の中の醜いほどの独占欲。 私以外のどの女の子にも触れないでほしい。 手を繋ぐことさえも、嫌なの。 全部私だけにして欲しい。
色々他愛ない話は続いて、向こうの電池切れで電話は終わった。
これからお昼を食べて、会う準備。 汚くなったネイルを落として、綺麗に塗る。 ムダ毛の処理をする。 メイクをする。 楽しみだけど、大きな不安も。 あ。ちゃんとエマの誤解?も解くよ。
縋るような、祈るような気持ち。 好きって難しい。
|