秩序と混沌。 目次。|過去。|未来。
故郷では通夜前に焼いてしまうそうで。 祖父にはもう曾孫がいて。 まだその子らは幼くて。 待ち時間中はきゃいきゃい騒いでましたが、 帰宅後。 まだ幼稚園児の子が、泣きました。 「死ぬのが怖くなったの」 骨を見て衝撃を受けたようです。 少々話が遅れましたが、祖父はきれいに焼き上がりました。 病的組織の残骸なんか無く。 気にかかるのは、編み目まで残ったわらじの灰。 素材は何だったんだ。 で、通夜。 経を聞きつつ脳内には申し訳なさが充満し。 伯父の挨拶で、ぶわっと涙が滲みました。 なんて私は酷い孫なんだろうと。 祖父に、孫らしいこと、何も出来なかった。 帰宅後。 祖父の遺影は20年近く前にうちに遊びに来たときの写真だと聞かされた。 その姿は幸せそうな笑顔で。 「じぃちゃんのこんな顔見たことねぇ」と 祖父と同居気味だった従姉妹が言っておりました。 こんな酷い孫でも、祖父は大事に思ってくれてたんだろうか。 ごめんなさい。
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