高校野球においては、「試合中の伝令は3回まで」という決まりがある。確か2、3年前に「試合時間短縮」の目的で実施された覚えがある(別に伝令の1回や2回など、時間にしたら数分。おかしな話しだと思うが)。このルールが出来てから当然、監督はむやみやたらに伝令を送ることができなくなった。序盤にピンチを迎えても、「終盤のために伝令をとっておきたい」と考えることが増えた。 なぜ、今回は「伝令」の話しを書いているかというと、先週、神奈川県秋季大会の準決勝を観戦しに行ったとき、登場した4校がそれぞれ違う考えで伝令を送っているように感じたからだ。そもそも、今まで伝令にはあまり注目してこなかったのだが、桐光学園を取材するようになってそれが変わってきた。前にも書いたが、桐光の野呂監督は、全くと言って良いほど伝令を送らない(今年の新チームは違うが)。しかし、それは選手に全てを任せたということではなく、ベンチから監督自らがキャッチャーにジェスチャーや言葉を送ることで、伝令の役割はこなせていると考えているからだ。野呂監督からそのような考えを伺ってから、桐光の試合を見ているときは、伝令を使うのか使わないか、他の試合よりも気をつけて見るようになった。そんなことで、伝令に対する眼が養われ(?)、先週の準決勝は「お! このチームはこういうふうに伝令の役割を考えているんだな」と考えて見るようになり、色々な発見があった。 ここまで書いて、試合中に気づいた点を書き込んだスコアブックが手元にないことに気づきました。明日また、記録を見つめ直して「伝令 No.2」として書き込みます。そうそう、伝令といえば、今年は宜野座が有名になりましたね。「やきそば食べに行こう」「USJに行こう!」などなど。ピンチのときに、そういうことを言われるとリラックス出来るんでしょうね。でも、それを何かすごいことのように言うのはどうなんでしょう(宜野座の奥濱監督を特集した某局の番組でもそのことが取り上げられていましたが)。 でも、「伝令」の言葉を分解してみると、「指令(命令?)を伝える」となるんですよね。と、手元に国語辞典があったので、意味を調べて見ました。『軍隊などで、命令を伝えること』と記されています。指令ではなく命令でした。どっちにしろ、何かすごく強いイメージですね。じつは「伝令」という言葉は、高校生がやるスポーツにそぐわないのでは、と今になって気づきました・・・。 「バント」だけで、あれだけ深い作りに仕上げてしまう野球小僧編集部さん。次回、「伝令特集」はいかがでしょうか。なかなか面白いと思うんですが! そういえば、大学野球の場合は監督自らマウンドに行く場合がほとんどですよね。高校野球に慣れ親しんだわたしとしては、初めて見たときはかなり違和感のある光景でした。 伝令って、結構、いやかなり奥が深い! この日記を書きながら、改めて実感しました。今回がめでたく「伝令 No.1」。せめて「No.10」まで行くようにネタを仕入れたいと思います。では、また次回・・・。
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