みのるの「野球日記」
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2001年10月18日(木) 時は経てども・・・。

 先日、ある資料を探すために、地元の図書館に足を運んだ。そこで、20年ほど前の新聞の縮刷版を読んでいて、興味深い記事を見つけた。
 1977年8月23日。「スポーツ中継 アンチ巨人戦」というタイトルで、読者からのハガキを紹介している。掲載されているハガキは5つ。それぞれの小見出しを挙げると、「一辺倒中継なくせ」「他試合途中経過を」「困る声援調の放送」「日本TV系に不満」「パの中継を増やせ」。
 この記事を読んだとき、私は思わず笑いそうになってしまった。77年といえば、もう24年も前のこと。私が生まれた年でもある。それなのに、見出しをみると今の時代にも十分に当てはまってしまう。この5つの中で、改善されたことと言えば、「他試合途中経過を」ぐらいではないか。
 興味深いのが、「一辺倒中継なくせ」と「パの中継を増やせ」だ。両者とも、言いたいことは似ている。「いつまでも巨人一辺倒のTV中継はやめて、他のチームの試合も放送して欲しい」という内容である。おそらく今、同じタイトルで読者投稿を募れば、これと同じようなハガキが多数寄せられるだろう。

 今シーズン終盤戦、ヤクルトがマジック1と優勝に王手を懸けていたとき、「勝てば優勝」の試合が一度も地上波では放送されなかった。「優勝が決まりそう」という展開になったときに、臨時的に中継されたぐらいである。一方で、消化試合となりつつあった巨人戦は、相変わらず毎日のように放送されていた。以前は当たり前のように視聴率20%を超えていた巨人戦が、10%前半に落ち込み、10%を切ることがあったにもかかわらずだ。
 今週始めに放送されたNHKの「イチロー特集」が、同時間の日本テレビの「長嶋監督勇退特別番組」を視聴率で上回ったことが、スポーツ新聞に書かれていた。その記事は、「プロ野球界の世代交代が始まった」と締め括られていた。

 20世紀最後の日本シリーズで、日本が生んだスーパースター長嶋監督が宙に舞い、21世紀最初のシーズンでその長嶋監督はユニホームを脱いだ。ここのところ加入者が急増しているスカイパーフェクトTVでは、12球団全ての試合を見ることも出来る。巨人戦しか選択の余地がなかった時代から、巨人戦以外の試合も自由に選べる時代になった。かく言う私も、今年ほど巨人戦を見なかった年はない。今シーズンに合わせて加入したスカパーをフルに活用し、ほぼ毎日のように西武の試合を見ていた。

 1977年から24年経っても、野球中継に対する多くのファンの不満は依然として昔と同じままだ。しかし、野球ファンの見方は確実に変わり始めている。巨人戦の視聴率が落ち、イチローの特集番組が高視聴率を記録した。今度は番組を提供する側が、変化を見せる番かもしれない。
 「史上まれにみる地味な対決」と言われる日本シリーズが、明後日土曜日に開幕する。けれども、「地味」というのはあくまでも視聴率を取りたい制作側の考え。今年の日本シリーズは、昨年のON対決よりも楽しみがたくさんあると私は思っている。もし、今回のシリーズの視聴率が、昨年のそれを上回るようなことがあれば、時代が確実に変わっている証明となる。
 


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