2003年06月25日(水) |
人口動態学 その3) |
こんにちは、カン です。
先日の続きになりますが、 2007から2010年にかけて、 【団塊の世代】のリタイアメントが完成します。
これって、 ポジティブな面 もあるんですね。
企業にとっては、高コストで賄っていた 人件費 を相当カットできます。
(新たな人材を活用するチャンスにもなります・・)
【団塊世代】の下にいる人達にとっては、 上の世代が占めていた「重要ポスト」の 重し が 取れることになります。
(社内での 人材流動化 につながります・・)
そして、リタイアした【団塊の世代】は 細々と“隠居暮らし”をするわけではありませんね。
(話はかわります・・)
弊所は一応、平日営業 を謳っているのですが、 土・日 の方が忙しかったりします(笑)
例えば土曜日の朝、電車に乗ると必ず 60代の登山者グループ に出くわすのです。 (皆さん、とても元気!)
私たちは、固定概念としての「シニア像」を 捨て去る必要があるのではないでしょうか?
考えてみれば、つい40年前まで、 60代 といえばまさしく“老後の残り時間”でした。
子育てが終わって子どもが結婚し、 それで親御さんの人生はほとんど 終わっていたのです。
孫の顔が見られれば 「長生きしてよかったな・・」と思えたのですね。
今すでに 60代 になっておられる方は 「戦前の生まれ」であり、 質素・倹約 を旨として生活を送ってきました。
しかし、これからシニア世代となる 【団塊の世代】はどうでしょう?
彼ら/彼女らは、自由時間を重視し、 こだわりを持ちながら 積極的に消費をする世代です。 (豊かな 金融資産 も保有しています)
● 言ってみれば、 アクティブ・シニア なのですね・・ ●
学生運動 を経験し、さまざまな サブ・カルチャー を生み出し
「自分らしく生きるには・・?」に こだわり続けた世代なのです。
さあ、この消費の 大鉱脈 を いかにして掘り当てるのか・・。
わたしは思うのですが、 シニア世代の潜在ニーズを引き出すことは ひとつの“生活産業”の創出に他ありません。
(IT産業と肩を並べるもの!)
そして、新たな需要に応えるための 「インフラ」という点で、 日本は世界の 先頭 を走っているのです。
(なにせ、世界でいちばん早く 超高齢化社会 を迎えるのですから・・)
これからの日本は、消費の主役 が代わる、 あるいは 産業構造 が劇的に変わる、 一大チャンス なのです。
例えば、マイホームの住み替え は 大きな需要になります。
これって、商品を販売する、 というビジネスではなく 仲介業 という『サービス業』なのですね。
そして、旅行。
航空会社さん は、
「年齢○○歳以上のグループの方には 航空券を○○%割引」というようなサービスを 行っているのでしょうか?
それから、旅行 と絡んでくるのが 英語。 (アメリカ・ヨーロッパに対するあこがれが強いから・・)
英語 に関連して、学び。
カルチャーセンター の枠を超えて、 各種専門学校、教室 シニアカレッジ のように、 こだわりを持った深い学びの場 が広がっていくでしょう。
そして、健康(言うまでもありません) ご家族(お孫さんを含めた、大家族型の消費?)
ここまでくれば、
「団塊の世代を巻き込んだ 生活産業 を 国の 基幹産業 にする!」というくらいの 意気込みが欲しいものです。
そのためのインフラとして、 政府が主催して「ビジネスアイデアのコンペ」を行うとか、 そんなことは必要なのでしょうか?
いいえ、まったく必要ないのです(笑)
健全な競争を妨げている 「規制」を撤廃すること。
新たにビジネスを始める 「ハードル」を低くすること。
(上記に関連して) 融資・税制のところで 優遇措置 を設けること。
あとはマス・メディアが、 産業の 構造転換 を積極的に紹介すること。
ぐらいでいいのではないでしょうか?
潜在需要 が煮えたぎっているところには (黙っていても)ヒト・カネ・モノ は集まってくるのです。
それが 資本主義 のよいところです。
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