2003年07月02日(水) |
悪いやつほどよく眠る・・ |
【本日の一句】
シャツの袖 めくって 空は 夏化粧
こんにちは、カンです。
先月の日経新聞に
「外国為替取引(信用取引)のトラブルが絶えない」 旨の記事が載っていました。
信用取引 とは、手持ちの資金に レバレッジを効かせて(借入れをして) 大きな 取引 を行うことですね。
(皆さんご存知のように) 債券 や 株式、それに 外貨 といった 金融資産は、その価値が常に変動します。
外貨の場合は 為替レート が変わる、 という意味においてです。
価格の振れ幅の大きさを リスク と規定すれば、 「これら金融商品には 大なり小なりのリスクがあるんだなあ」と実感できますね。
しかし、いくばくかの『証拠金』を積むことで、 保有資金の何倍もの「取引」が可能になる 信用取引 においては
引き受ける“リスクの大きさ”が 実感しにくくなってしまいます。
(プラス 決済時期が○○まで、 というように 時間の制約 もあります)
< だいじな基本 >
債券、株式、外貨 そのものを 「現物」で持ち続けることと、
一定期間内に レバレッジ を効かせて 取引することを目的とする「信用保有」とは、
金融資産を保有するカタチとして、 まったく異なるのです!
外国為替証拠金取引 は、 手持ちの『証拠金』の10倍程度の 外貨 を売買できるそうですが、
これは皆さんの利益・損失の“振れ幅”が、 ジェットコースター並みに大きくなり得る、 ということです。
(突然、話題は変わりますが) わたしは朝起きて 散歩 するのが好きです。
私たちは健康ならば、誰でも歩けますよね(笑)
しかし、散歩 ができるからといって、 いきなり「エベレストに登ろう」 と判断するのは 間違い です(笑)
エベレストに登れるのは、 ほんの一握りの人たちだからです。
実際にエベレストに登るまでに何度も経験を重ね、 プラス 高度な訓練を受けることが要求されます。
そもそも 一般的な「登山」と云えば、 1,000m未満の山に登って 爽快な気分に浸ることではないでしょうか?
そして、一般的な「登山」にこそ、 最大の 需要 があるはずなのです。
資産運用における 一般的な「登山」とは、 ミドルリスク・ミドルリターン を標榜することであり、
本来この種の“資産運用”に、いちばんの需要 が あってしかるべきなのです。
◆ しかし、日本における“資産運用”とは 「散歩か、エベレストに登るか」なのですね。
真ん中 が欠落しているのです。 (なんとも滑稽なこと・・)
散歩をする人は、 「わたしにはエベレストなんて登れないわ」 と思いますし、
エベレストに登る人は、 内輪だけに通じる高度な話に終始しがちです。
わたしは以前、某オンライン証券会社の 株式 を保有していたのですが、
その会社がこの「外国為替証拠金取引」に 参入すると聞いて、株式 を売却しました。
その会社のCEOが言っていた
「資産運用における 膨大な潜在需要者層 を取り込んでいく」 という言葉 とまったく異なることをしている! と思ったからです。
ふつうの「登山」を普及させる努力をしないで、 何が「皆さん、登山を楽しみましょう」だ!
(怒っています、)
日本の資産運用業界は、 それほど 歪んでいるのです・・。
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