2003年09月11日(木) |
お金は“ごはん”です |
【カン・チュンド のひと言】
経験 という「本」はどこにも売っていません。
こんにちは、カン です。
1ヶ月ほど前に、東京のある会社からご依頼を受けて セミナー講師をしてきました。
なんと言っても“華の都”ですから、 わたしも相当気合いを入れて臨んだのですが、
いやあ、よいセミナーを させていただくことができました。
セミナーのテーマはズバリ、 「マネープラン入門編」
わたしは頭の引き出しに、 「ビギナー」「家計」「お金ってなんだ?」 という 検索 をかけ、
今までのセミナーネタもひっくり返して、 シナリオを作りました。
シナリオ とは、 漫才で云えば「台本」のことです(笑)
小道具 も準備しました。 どれくらい動き回るのかも計算しました。
最初は、皆さんの緊張を解きほぐすために 「お金に関する10の質問」を用意しました。
< はい。今から時間を取りますので、 皆さん正直に書いてください! >
10番目の質問は「あなたにとってお金ってなんですか?」
というものです。 < 皆さん、名詞か形容詞で、 できるだけ短く書いてくださいね! >
わたしは(例のごとく) 会場の真ん中くらいまで駆け下り、
ひとりの女性に「あなたにとってお金ってなんですか?」 と問い掛けました。
その女性はきょとんとした様子で 「・・ごはん・・」と答えました。
< 場内 大爆笑・・ >
わたしはこの答えに今でも感謝しています。
その女性が、わたしの講演を 成功に導いたといっても過言ではないからです。
とにかく、このセミナーを聴いていただいた 観客の方がすばらしかった。
皆さんとても素直な方々で、 リアクションも抜群でした。
講師を乗せてくれるのですね・・(笑)
その時わたしはつくづく思いました。 「聴衆が 講師 を育てるのだ」と。
わたしはセミナーの仕事が好きです。
様々な形のセミナーを併せると、 もう100回以上皆さんの前で お話をさせていただいています。
しかしセミナーは たいへん恐ろしい空間でもあります。
こちら(講師)が少しでも気を抜くと、 聴衆はそれを見透かして 「座ってあげてるだけ・・」の表情に豹変します。
セミナーとは、 講師と聴衆の【真剣勝負】なのです。
1対30 の関係なら、 講師は30人分のパワーを持たなければなりません。
その場の“気”をこちら側に引き寄せ、 コントロールしなければならないのです。
「じゃあ、とにかく一生懸命やればいいの・・?」
んー、それもちょっと違うと思います。
そもそも 講師側 に 「皆さんに楽しんでもらおう!」という
サービス精神 がなければ、 聴衆から“共感”を得ることはできません。
(なんと言うか・・) 懐に飛び込んでいく、ということですね。
◆ セミナーとは エンターテイメント であり、 講師は エンターテナー( = 芸人)なのです。
セミナー会場という『舞台』に上がり、 さまざまな芸を皆さんにお見せして、 楽しんでもらう 空間 なのです。
ワタシに囚われたままだと、 結局ワタシという殻の中で 話をしてしまうことになります。
まずは、自分を 一芸人 と自覚する。
その自覚ができた時に、 私人としてのワタシが 講師としてのカンを演出するのです。
観客が講師のエンターテイン(楽しませる)に共鳴し、 講師がそれに応えてハッスルする。
会場のボルテージがどんどん上がっていく・・。
あの雰囲気を一度でも経験したら 病みつきになります(笑)
「おもしろかった。たいへんよく分かりました」 というひと言で疲れも吹っ飛びます(笑)
この“ライブ感覚”を体験したいがために 嫌で嫌でたまらない『シナリオ作り』も してしまうのでしょうね・・。
カン・チュンド
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