2003年11月11日(火) |
数字だけを見て判断してはいけません |
こんにちは、カン・チュンド です。
皆さんのお知り合いで、 今 オーストラリアに住んでいる方はおられますか?
おられましたらぜひ、オーストラリアの 「物価」について尋ねてみてください。
食料(パン・お魚・ビールなど)、 子供服、クルマ、動物園の入園料 から、 イタリアレストランのランチメニュー、不動産 に至るまで
「そういえば、モノやサービスの値段が上がっているわね」 という答えが返ってくるはずでは・・?
つい先日、オーストラリアの中央銀行が 政策金利を0.25%引き上げて5.0%としました。
金利 を引き上げる第一の理由は、 加熱している 景気 を冷ますためです。
経済 が調子良すぎて暴走しないように、 適度な【ハードル】を設けるのです。
それが 金利 です。
ただ、お金を借りて商売をしたり、 家を買ったりする人にとっては (金利が上がれば)残念 ですね。
< ちなみに イギリス でも政策金利が引き上げられました。 大きなターニングポイントだと思います・・ >
私たちは最近、 オーストラリアドル建て商品 に慣れ親しんでいます。 惹かれる一番の理由は 金利 が高いからですね。
(でも、ちょっと待ってください)
金利が高いということは 「経済も好調」→「物価上昇率も高い」ということなのです。
つまり、豪ドル建て預金で 5.5% の金利がついても、 モノやサービスの値段もけっこう上がっているのでは、 という 世界 なのです。
わたしのお金が(ほんとうに) いくら殖えているのか? を測るためには 「実質金利」で考えないといけませんね。
それは次のような 式 になります。
◆ 名目金利 − インフレ率 = 実質金利
また、名目金利 が高くなると どんな 現象 が起こるのでしょうか?
豪ドル定期預金 金利10% ?? 世界各地から、マネーが集まってきますね・・。
(考えていることはみな、同じなのです 笑)
世界中からお金が集まり、 みな 外貨 → 豪ドル に両替しようとします。
(豪ドルの需要が高まるということ = 豪ドル通貨が高くなります)
円高ならぬ、豪ドル高 ですね。
そうすると、今の状況 (豪ドル金利 が高い状況)は 「もうかなり 豪ドル高 が進んでいるのでは・・」と推測できます。
(豪ドル高 が進んでいるとは、 円安 が進んでいるということ・・)
注) 上記の 豪ドル定期預金の金利を 10% としましたが、これは 3ヶ月もの定期で受け取れる利息を 「年換算して」出した数字です。
(よく銀行さんがやっていますね・・)
3ヶ月間で皆さんが実際に手にする利息は 10%の 4分の1 ですから、2.5% です。
もちろん税金もかかりますから(20%)、 利息は 2% となります。
新聞にしろ雑誌にしろ、 10% の部分は 大抵フォントが大きくなっていますが、 それは 注意信号 の意味なのです(笑)
【お知らせ・・】
次回 特集&学習センター の SINYO’S 特集 は 香港・深セン マネー珍道中 を予定しています。
お楽しみに!
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