コラム 金財茶房 〜 投資のゴマはこう開け!〜


2004年01月08日(木) 香港・見参


こんにちは、カン・チュンド です。

(もうだいぶ昔の話ですが)

わたしがアメリカの
コミュニティ・カレッジに通っていた時に

「チャイナタウンに関する考察」
という文章を書いたことがあります。

「カンは コリアン なのに、
どうして チャイニーズ に興味があるんだ?」
とよく訊かれました。

自分でもよくわかりません(笑)

ただ、
東アジアに住む人間にとっては

中国 は自分たちの
「源の国」なのではないでしょうか?

例えば 生活規範としての 儒教、漢字(書)
食、政治、経済などを思い浮かべてください・・。


(ところで)アメリカのチャイナタウンは、
どこも同じ描写ができます。

紅い色、油の匂い、甲高い中国語、
数え切れなくらいのチャイニーズレストラン・・。

(わたしの記憶では、
どのチャイナタウンでも愛想はよくなかった・・笑)

昨年の10月に香港に行った時
そのような「チャイナタウン風景」を期待したのですが
微妙に違っていました。

(何と言うか)
◆ 香港には 文化臭さ がないのです。

どこか垢抜けていて、
無国籍な空気 が漂っています・・。

(それは反面「所在無さ」の証明でもあります)


香港は地面から50センチ持ち上げられて
そのまま突き進んできたような都市であり

自分が落ち着ける
独自の空間(= 文化)がないのですね。

その代わりに 文明(= 普遍性)だけがあります。

その 立て看板 は何かというと
【資本主義】です。

(それも、とてもピュアな資本主義。
兵器 と同じくらい普遍的なもの・・)

(とにかく)香港には「小さな世界」がありました。


また香港に着いた日、セントラルのオフィス街に
たくさんのフィリピーノがいました。

(日曜や祝日は彼女たちにとって唯一の 息抜き なのです)

彼女たちはフィリピンの各地から
「メイド」として香港に来ています。

ビサヤ(フィリピンの一方言)の言葉を
久しぶりに聞きました。

あるいは九龍の重慶大厦(マンション)には、
たくさんのアフリカ人がいました。

彼らは「バイヤー」として、
マンションに店を構える問屋さんから、
カツラや、女性の下着や、旅行かばんや、
おもちゃを大量に買い付けに来ているのです。

あるいは 台湾人 がいます。
(一見しただけでは 違い はわかりません)
その多くはビジネスマンです。

一説によると
上海には 50万人の台湾人 がいるとか。

(どちらにしても、
かつて居た場所に戻ってきているとも云えます・・)


あるいは 大陸中国の人たち。
(わたしにも一見しただけで 違い はわかりました・・)

その立ち振る舞いには「旺盛な好奇心」が溢れています。
(まるで巨大な胃袋のよう。声も大きい!)

あるいは、日本人、韓国人。

そして、
かつてこの地を治めていたイギリス人。

スターバックスと高級百貨店に群がる
その他、肌がピンク色の人々・・。


あっ、それから重慶大厦(マンション)には
たくさんのインド人がいました。
特に南部のドラビダ系の人々が多かったです。

彼らは所在なさげに ホテルの入り口に、
あるいは廊下に立っていました。

あるいは アラブ系の人たち・・。


それらの人々を飲み込んで、
香港は今、その「無国籍性」を徐々に喪失しつつあります。

それは元の場所(= 大陸中国)に回帰するということであり、
ごく自然なことであるとわたしは思います。

「新年快楽」   「恭喜発財」


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