こんにちは、カン・チュンド です。
私たちは「東アジア」に住んでいますから 日本 が地図の真ん中にあることに違和感を覚えません。
しかし、アメリカに住んでいる人から見ると 東アジアはどうも「極東」らしいのです。
( Far East と云います・・)
地図 というのは 「どこから見るかによって」その 形状 が異なるのですね。
例えば、オーストラリアの人は、 「どうして私の国はいつも 下側 に位置しているの! そもそも 南 が下側なんて、誰が決めたのかしら?」
と思っているかもしれません。
さて、アメリカ人が アメリカ以外の先進国群 に投資する場合 MSCI EAFE指数 という「物差し」を用います。
この EAFE、 E は ヨーロッパ、A は オーストラリア、 FE は Far East(すなわち)極東アジア を指します。
しかし、東アジアを 軸 に世界地図を作れば、 大西洋より 太平洋が 真ん中に来ますね。
(誰もがうすうす感じていることですが)
21世紀は 大西洋 から 太平洋 へ、 カネ・モノ・ヒトの流れ がシフトします。
(これは向こう10年間の、 飛行機の 離発着数 を見れば明らかになるでしょう・・)
◆ そうです、 (そもそも)地図 とは入れ替わるものなのです。
(例えば)中国の人民元は、 いまだ世界にデビューしていません。
為替も 固定相場 となっています。 (下記のような 動き があるにはありますが・・)
香港の銀行による人民元取り扱い認可へ
魅力ある商品・サービスは、 当局がいくら管理しようとも、
アンダーグランド、非公式の「いちば」を通じて 勝手に流通してしまいます。
(人民元 も例外ではありません・・)
このまま中国が発展を続ければ、 人民元 が今の場所に居続けることはできないでしょう。
「成長したら、それなりの身なりをして、 それなりの場所に座らないといけないよ・・」
世間の常識 がそう云います。
中国政府はまず、為替レートの変動幅 を 広げるという手段に出てくるでしょう。
そして、「通貨の価値」が高くなるということは よいことなのです(笑)
(人間でいうと)襟元を正すようになります。 物言いにも気をつけるようになります。
「通貨の価値」にふさわしい 国 にならなきゃ。 ということで 構造改革 が進むのです(ホントです)
(環境がヒトを育てるのと同じです・・)
わたしは アメリカ、EU、東アジアのお話をしていますが、
◆ グローバル化した世界 では お互いが多数を相手に ジャンケン をしているようなものです。
まず、
・いろいろな方向に気を配らなければなりません。 ・自分だけが勝ち続けるのは(もはや)不可能・・。 ・ジャンケン のルールには従う必要あり。
今 中国 は、世界のいろいろな国と 機会を設けて ジャンケン をしています。
ですから(どんなヒトから見ても) 中国 が ジャンケン をしている姿をよく見かけるのです。
(これを世間一般では)経済成長 と呼びます。
中国のプレゼンスは、 これから一層大きくなるでしょう。
ちょっと待って!
カンさんは前に 「予測とは当たらないから、予測 というのです」 って言っていたじゃない!
はい。確かにそう言いました(笑)
しかし、上記は 予測 ではありません。 物事の流れ です。
わたしが今お話しているのは、 「やがてここにも新しいビルができたり、
大きな道路ができたりしますよ」 という少しだけ未来のことなのです。
私たちは、新しいビルや、道路ができると、 もの珍しさも手伝ってしばし眺めたりしますよね。
(新鮮 ですから・・)
しかし、2、3ヶ月もすると そこにビルがあることや、新しい道路が 存在することをなんとも思わなくなります。
新たな地図が 日常 になってしまうからです。
そして、 「あのビルができる前、あそこには何があったっけ?」 と問うてみても、容易には思い出せなくなります。
ヒトは「変化」というものに 慣れやすい生き物 なのです。
(何十万年と「変化」に適応してきた DNAを受け継いでいるのですから・・)
しかし、こと 投資 となるとどうでしょう?
私たちの頭はとたんに硬くなってしまいます(笑)
今ある 地図、 目の前にある 風景 しか見ようとしないのですね。
これから先、地図 がどんなふうに 入れ替わるかをイメージしないのです。
(風景 として 頭 に 惹起しない・・)
(繰り返しになりますが) 予測 というほど大それたことではありません。
地図 が入れ替わることがわかっていて、 そこには「リターンの源泉」が存在するのです・・。
あなたなら 列の最初 に並びますか?
それとも 最後 に並びますか?
(わたしからの問い掛けです)
列の最後 に並べば、 不確実性 は下がりますが、 リターンも小さくなります。
列の最初 に並べば、 (待っている)時間も長く、
不安になったりもしますが、 リターンは大きくなります。
これが「投資をすること」の本質 です。
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