コラム 金財茶房 〜 投資のゴマはこう開け!〜


2004年06月18日(金) リスクを飼い慣らす その2)


こんにちは、カン・チュンド です。

世の中は「当然そうですよね・・」
という 思い込み で溢れています(笑)

事例 1.

公的年金は(今の制度を維持している限り)
早晩立ち行かなくなります。

その原因は、現役世代の保険料をそのまま
リタイア世代の年金受給に充てている 賦課方式 にあります。

そうすると、新聞の折込みチラシ に

「将来の年金を ワンルームマンション で!」
という文句が躍るようになります。

「将来の年金を ワンルームマンション で!」
と言われると、

ワンルームマンションさえ買えば
将来の年金(家賃収入)が保証される
ようなイメージを受けますが、とんでもありません(怒)

上記は ↑ 金(ゴールド)を買えば、
ペイオフ対策になる という勘違いとまったく同じ・・。


ワンルームマンションを買うとは、
リスク性の資産 を購入するということです。

将来の家賃収入は不安定ですし、
ワンルームマンションという 資産価格 も変動します。

よく 一括借上げ =【家賃保証】システム を
謳っている業者さんがいますが、
あれはひとつの契約にすぎません。

一方のみに嬉しくて、
一方のみが「しんどい」契約を(果たして)
その道のプロが結んでくれるでしょうか?


皆さん、チラシをよくご覧ください。

米粒のような小さな字で、

「毎月の家賃収入は、
当初○年間の設定家賃であり、○年毎に更新します」

あるいは「契約期間は○年間で、
双方協議の上、更新します」等と書いてあるはずです。


(これは お金のルール その1 と言ってもいいのですが)


不動産・保険・証券・銀行 に限らず、
その 関係書類・パンフレット においては
大事なことほど、小さくわかりにくく書いてあります(笑)


事例 2.

最近「年金は こうして作りなさい!」
というような本が売れていますが、

皆さん、年金 と 資産運用 は
まったく別のものだと思っていませんか?

(実は)年金 と 資産運用 は同じ意味です。


(正確に言うと)年金 とは、

資産運用した結果(= 積立金)を
受け取る しくみ のことです。

例えば、皆さんが毎月毎月
1万円で 定期積金 をしたり、

投資信託 を買ったりして、
25年間「積立て」を行ったとしましょう。

退職後の生活となり、

これまで積立てたお金を
毎年50万円ずつ取り崩していくとします。

これを「自分年金」と呼びます。


「自分年金」と 資産運用 は 同義 ですよね・・。

もし皆さんが上記作業の一部を
第三者 に委託すればどうでしょうか?

毎月1万円のお金を拠出することに
変わりはありませんが、

(例えば)運用の部分を任せる、
あるいは、積立てたお金を
毎年 継続的に「取り崩す」作業を任せる、とします・・。


(はい、お金のルール その2 です)

人に 何かを任せる = その分のコストを支払う ということです。


例えば、運用の部分を任せる とは、
(運用における)リスクを 転嫁する という意味です。

リスクを引き受けた側は、
リワード(報酬)がなければ 動きません。

(当然ですね)

(ここ、大切なのですが)

「毎年○○万円 の 年金 を
自分自身にあげることは 自分で十分ルール付けできます」

(そんなに難しいことではありません・・)


皆さん、くれぐれも

公的年金の将来が不安だから
→ 個人年金保険 に入ろう!

という「パブロフの犬」状態にならないように(笑)


それから、国の年金を「待ち焦がれても」
あまり 意味 がありませんよ。

(特に、40代前半くらいまでの方)

「自分が65歳になったら、
どれくらいの年金がもらえるのだろう?」と
計算してみることすら ナンセンス です。

(私たちが 年金を受け取るのは 4年後 ではないのです。

そもそも ほんとうに
65歳から年金がもらえるとお考えですか・・?)


公的年金の現状について「知る」ことは大切ですが、
私たちは 国の年金について今現在、決定権 がありません。

自分で決める権利がないモノをいろいろ考えるより、
今から「自分年金」作り に精を出すほうがよいでしょう。





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