2005年02月25日(金) |
仕組みを作る人が儲かるしくみ? その2) |
こんにちは、カン・チュンド です。
実は水曜日に 県民労働大学講座 というところで 「確定拠出年金」についてお話してきました。
皆さんは 年金 と 資産運用 は、 パン と 本棚 くらいに「まったく関係がないもの?」と
思っておられますか?
(実は)年金制度 というものは(フタを開けてみると) 資産運用 そのものなのです。
例えば、
今までの会社の退職金制度 とは?
→ 会社が約束した利回りで、 従業員ひとりひとりの退職金の原資を運用すること
確定拠出年金制度 とは?
→ 会社が拠出する掛金(退職金の原資)を、 従業員ひとりひとりが自ら運用すること(従って利回りは不確定・・)
さて先日は、 <保険会社 は 契約者からより多くのお金を集めたいのです>
というお話をしました。
保険会社は長年、 保険(保障を買う)という商品概念に必死で「貯蓄部分」
を割り当ててきましたが、
なんと、超長期・積立て・貯蓄商品 というものまで 編み出しているのです。
それが【個人年金保険】です。
(堂々と 保険 という名前まで付けている!)
上記は 保険(保障を買う)という商品ではなく、 まさしく 積立て貯蓄商品 なのです。
(そして保険会社さんで売っている)
【個人年金】とは?
→ 毎月の「掛金」を保険会社に貸し続けて、何十年か後に(利息を付して)
返してもらうこと(イメージとしては 20年、30年満期の預金・・)
この、何十年か後にお金を返してもらう時に、保険会社さんが 【年金のカタチでもらえる仕組み】も作ってくれているので、
「個人年金」と呼ばれているのです。
(実態は、超長期の積立て貯蓄・・)
ところでこの「個人年金」、 最初からどれくらいのお金が将来返ってくるかが決まっています。
25年満期の「定期預金」で、 はじめから「利息」の額 が決まっている、
とイメージしてみてください(固定金利、ですね)
世の中がこんな超低金利の時に、 この低金利をもとに決まった「利息」に
ナント25年間も縛られるとしたらどうですか?
これは明らかに、
・個人年金契約者に【不利】であり、
・保険会社に【有利】です。
そして先日の復習・・。
銀行の「定期預金」を途中で解約すると → 元本は保証される
「個人年金」を中途解約した場合 → 元本割れになる恐れ!
そして、 私たちがお金を【貸した】先 が「破たん」したらどうなるでしょう?
銀行預金 → 1000万円とその利息は最低限保護される
個人年金 → 最低限の「保護のしくみ」はなし!
です。
(シンプルですね)
なぜ、わざわざデメリット満載の 【超長期・積立て・貯蓄商品】を買い求められるのですか?
わたしなら単純に 定期預金、 円建てMMFの積立投資 などをします。
さらに、商品の本質を噛み砕いてみますと、
保険会社さんが【年金のカタチでもらえる仕組み】まで 作ってくれているので、
その分余計な「コスト」がかかっている ということです・・。
仕組みを作る人が儲かるしくみ ですね(笑)
(あまり考えたくないのですが)誰しも仕事を引退すれば、 手持ちの資産を取り崩していく生活になります。
(例えば)5,000万円の資産 を、 決まったパーセンテージで毎年引き出していく。
引き出したお金は 向こう半年、1年間、銀行預金 で管理していく。
これで立派な 【年金のカタチでもらえる仕組み】ができます(笑)
自分で出来ますよね?
自分で「仕組み」を作れば、無駄なコストもかかりません・・。
大阪・鶴橋 コリアタウン
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