2005年07月29日(金) |
アップダウンは付きものです |
こんにちは、カン・チュンド です。
暑中お見舞い申し上げます....。
(突然ですが)どうも私たちは、
現在の出来事には熱狂するが、 むかしのことはすぐに忘れてしまう性質を持っているようです。
(先日に引き続き)
あなたはウィスコンシン州に住む アメリカ人 です。 そこで時計の針を 4年だけ 戻してみましょう・・。
当時はまだITバブルの余韻が残っていました。
ドットコム企業は収益の赤字を棚に上げて、 「新たなビジネスモデル」を声高に叫んでいました。
(例えば 当時はまだ エンロン という会社がありましたね。 あなたは覚えていますか?)
上場している会社が発表する 決算書 には 「ウソ偽りなんて書いてあるはずがない」
と誰もが思っていました。
お客様から大切なお金を預かって運用を行う 投資信託 で 一部の顧客に有利になるよう売り買いをしているなんて、
想像だにしませんでしたよね。
ようするに4年前のアメリカには 「明日も大丈夫だろう、いい日になるさ」
という 明るい気分 が流れていたのです。
9月11日 が来るまでは・・。
あなたにとって 9月11日に起きた同時多発テロ以後の 世界 は、 それまでの世界 とは まったく違って見えたと思います。
80年代末に 冷戦 が終結し、
アメリカは世界で唯一の超大国として グローバル経済 を引っ張ってきました。
「アメリカという国は 世界 で尊敬され、 あこがれを抱かれているのだ」
と あなたが思っていたとしても不思議はありません。
アルカイダ や、ウサマ・ビン・ラディン という言葉は、 新聞の国際面でたまに見かける専門用語にすぎなかったと思います。
つい1週間前までは当たり前だと思っていたこと、
気ままで、ちょっとナイーブで、 しかし社交的なアメリカ人という気質・・。
それが一変してしまう・・。
あなた自身、そして あなたの家族、 アメリカという社会の有り様が「変質」してしまったのです。
◆ 物事 はこんなにも素早く 変化してしまうものだ。
(これ、教訓 です)
私たちの「現実」の捉え方、
つまり「今、世の中は こんな感じだよね」という 共通認識 も、 いとも簡単に、素早く変わってしまうことがあるのです。
9月11日がやってきた時、
USA Today という新聞は 【米国株式 崩壊から不況へ突入】という見出しを掲げました。
また、South China Morning Post は
【株価暴落から米国株式市場は崩壊、 米国からの巨額の資本逃避が起きる】(9月12日付)と記しています。
(今となっては ちょっと笑ってしまいますか?
まあマスコミとは 過剰反応 を義務づけられている生き物なのですが・・)
同時多発テロが起こった11日(火) 株式市場 は閉鎖されました。
そして翌水曜から金曜までの4日間もマーケットは閉じたままでした。
翌週の月曜日、株式市場が再開された時、 ダウ平均は684ドル81セントの下げ幅を記録しました。
(アメリカ市場にはストップ安、ストップ高の仕組みはないのですが、 確かこの時は 値幅制限 が設けられたと記憶しています・・)
その後も株価は下落を続け、 一時ダウ平均は 7,000ドル台 にまで落ち込みました。
(皆さん、覚えていますか??)
しかし、10月4日の終値では 9,123ドルまで回復しています。
わたしがいつも思うこと・・)
◆ 私たちは 未来 を占うために、もっと 過去 に習うべきです。
これからの 20年 という時間の「具体性」を 頭の中でシュミレーションするために、
私たちはまず 20年 という「過去」を掘り起こし 検証してみるべきなのです。
(人が経験する 20年 という意味では、まったく同じなのですから・・)
過去を振り返っても、未来を見据えても、 確かに 世界 は リスキーなところ です。
すべてが順調に見えても、 リスクの萌芽は そこかしこで芽生えています。
私たちは リスク を予測しきれません。 思わぬ出来事は 予告なしに突然やってくるのです。
「これで ○○も終わりだな・・」
という 落胆・あきらめ を、 人は 何十回、何百回 と経験してきました・・。
(それでも ほら、) 株式市場という「いちば」は ゼロ にはなっていませんよ。
「いちば」は 幾多の困難を乗り越えて【成長】を続けています。
人は(私たちがイメージする以上に)タフで、創造的で、 強い 生き物 なのです。
(・・長期投資、ですよ 笑)
皆さま、よい週末をお過ごしください。
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