コラム 金財茶房 〜 投資のゴマはこう開け!〜


2005年12月02日(金) リスクを管理するための技術


こんにちは、カン・チュンド です。

まるで 岡本太郎的 に
「異なるピース」を はめ込む作業・・。

それが、
「値動きが異なる 資産 を組み合わせる」
ということです。

そう、

一見 いちばん関係がなさそうなモノを、
互いに組み合わせていく作業こそが、

(実は)資産配分 なのです。


今、わたし
「一見 いちばん関係がなさそうなモノ」と言いましたが、

じゃあどれくらい「関係があるのか・ないのか」を
計る目安 があった方がいいですよね?

それが【相関係数】です。

??


相関係数 とは、

A、B ふたつの金融資産の
値動きが異なる「度合い」を 数値化 したものです。


その 数値 は、
−1 〜 +1 までの間に収まります。


例えば、A、B ふたつの資産が
まったく異なった値動きをする(= 正反対の値動きの)場合

相関係数は − 1

あるいは A、B ふたつの資産が
まったく同じ値動きをする場合

相関係数は + 1 になります。


注)実際には A、B ふたつの資産が、
まったく正反対の値動きをしたり、
まったく同じ値動きをすることはありませんが・・。


さて、ここでは

Aという資産の期待リターンを 年率7% とします。
Bという資産の期待リターンは 年率5% です。


あなたの 資産配分 が、
A に40%、B に60% とすると、

あなたの資産全体の期待リターンは、
7% × 0.4 + 5% × 0.6 で

5.8% になりますよね。

(それぞれの期待リターンの 加重平均 です・・)


また、
Aという資産のリスクの大きさ
(ここでは 標準偏差 で表します)
を 年16% とします。

Bという資産のリスクの大きさは 年10% です。


リスクとは、
その資産の価格が上がったり下がったりする

「振れ幅 の大きさ」のことですから、
上記のように 数値化 できるのです。


さっきと同じように、

あなたの 資産配分 が、
A に40%、B に60% とすると、

あなたの資産全体の「リスクの大きさ」は、
16% × 0.4 + 10% × 0.6 で

12.4% になるかというと、


(それぞれのリスクの 加重平均 ですね)

それが ならない のです。


ナント、リスクの加重平均 より

◆ 実際にあなたが【引き受けるリスクの大きさ】は
小さくなる のです・・。

??


一見 いちばん関係がなさそうなモノを、
互いに組み合わせているから ですね・・。

そう、

値動きが異なる資産 を組み合わせる・・。


これが正に
リスクを管理する技術 なのです。

(まるで【化学反応】ですね・・)


これこそが、

何が起こるか分からない長期の運用における、
負けないためのノウハウ なのですよ(笑)


皆さん、素敵な週末をお過ごしください。


晋陽FP事務所代表 カン・チュンド


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