前潟都窪の日記

2004年04月26日(月) 【人畜共生の混沌の国インド�Α�

アグラ市の南西37kmの所にファテーブル・スイークリーがある。
 これはムガール帝国の三代目の皇帝アクバルが、聖者スリームティスティの予言によって男児を得たので、これを徳として一五七四年に首都をこの地へ移転したのである。しかし僅か14年間住んだだけでこの城を捨ててアグラへ立ち去らなければならなかった。尊敬する聖者スリームティスティが死んだことと水不足だその理由とされている。アクバルはヒンズー教とイスラム教の融和を図る目的でディーンエ・ラヒという新宗教を作ることさえした。城は赤砂岩で五階建ての宮殿が作られており保存状態も非常によく、世界遺産に指定されている。それにしても壮大なる無駄使いであったと言える。

アグラ市内のタージマハールは
  インド観光の目玉である。ミナレットを持ったそのシンメトリックなドームは総白大理石で出来ており、文句なしに美しく優雅である。この建物はムガール帝国の5代目の王シャージャハーンが熱愛した妃アルジュマンド・バースー・ベーガム(ムムターズ・マハル)の死を悲しんで建設した霊廟であり、帝国の国力を傾けて世界各地から貴石や職人が集められて、22年の歳月をかけて1653年に完成させたものである。妃は14人の子供を産み若くしてこの世を去ったのである。






  流石にインド第一の観光地とあって世界中の観光客が集まるのは勿論のことインド人の観光客も非常に多いところである。観光客としてのインド人は中流以上の人達で身なりも骨相もよく裕福そうである。入り口近くで物売りをしているインド人と見比べると雲泥の相違がある。ここでも、インド社会における貧富の格差の甚だしさを如実に見た思いがした。

ヤムナー河岸に聳え建つアグラ城はアクバル帝によって1565年に建設されたムガール帝国の権力の象徴とも言える赤砂岩でできた堂々たる城である。

ヤムナー河の遙か向こうに見えるタジーマハールの美しい遠景は朝日夕日にその色調を変えると言われている。

この城のテラスに佇んでタージ・マハールの色調の変化を飽かず眺めていると時の流れを忘れてしまいそうである。数多い子供達の相続争いに巻き込まれてついには幽閉の身となって遠くタージマハールを眺めていたという捕らわれの塔が残されていて人の身の栄枯盛衰を思わせる。




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