世にもいい加減なネバーエンディング海外ドラマ
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リサの家の前。ノックするプルー。
リサ 「ハイ。プルー。」 プルー 「ハイ。」 リサ 「どうぞ、入って。」
居間に入ると、ランディとマイケルが遊んでいる。
プルー 「おはようございます。マクダウェル先生。ハイ、マイケル!」 ランディ 「(穏やかに)おはよう、プルー。機嫌が悪いようだが。」 プルー 「え?」 ランディ 「さては、妹と喧嘩でもしたかな?」 プルー 「いえ、喧嘩には至りませんでしたけど・・・私、そんな顔してます?(不安げに)」 マイケル 「(自慢して)おじいちゃんは、何でもわかるんだ。」
どきっとするプルー。リサが奥から年代物の薄いケースを持ってくる。
リサ 「これなんだけど、突然で悪いわね。」 プルー 「あ、いえ、それは、一向に構わないんですけど、あの、マクダウェル先生?」 ランディ 「今、マクダウェル先生は、息子だよ。そろそろ、ランディと呼んでくれないか? もう、引退して何年になると思う?それともこんな年寄りは相手にならないかい? (ちゃめっけたっぷりに)」 プルー 「(笑って)じゃあ、ランディ。・・・でも、何だか変だわ。私たちには ランディ・マクダウェルがこのあたり一番の何でも治しちゃう名医だったもの。」
ランディ 「子供の病気や怪我のほとんどは、誰でも通るものなんだよ。だから、飴玉いっこ、 優しいおまじない一つで、多少の熱や傷の痛みは忘れてしまうものなんだよ。 子供は本来、元気なものだ。」
プルー 「(思い出したように笑って)そういえば、よくもらった、 まあるい、少し大きめの薬。あれって・・・そう。飴玉だったのね? 道理で甘くてよく効くと思った。」
ランディ 「ははは。・・・(マイケルの視線に気づき) あぁ!プルー、極秘機密がばれてしまったようだ。」 マイケル 「パパはそんな甘い薬くれないよ。いつも、苦いのばっかりだ。 僕もおじいちゃんに診て欲しい!」 プルー 「(ほほえんで)大丈夫みたい、極秘機密。」 ランディ 「無邪気なもんだ。わしの今のしあわせはマイケルだよ。」
プルー 「(我に返って)・・・ランディ。本当にいいんですか?これ(ケースを見て) ・・・大切な・・・」 ランディ 「(言いよどむプルーのかわりに)そう、妻のものだ。いいんだ。なまじ、 近くにあるから、悲しいってこともあるんだ。オークションにかけるのは、 マリアナの叶わぬ夢でもあったんだ。いくらつこうがかまわない。値段など、 つかなくてもいいくらいなんだ。」
その場がしんみりしてしまう。ランディ、気づき、楽しげに。
ランディ 「でも、プルーのためには、いい値がつくほうがいいんだがね?」 プルー 「(気持ちを汲み微笑んで)じゃぁ。」
と、ケースを開けると、その中の何かに強い光を感じるプルー。
プルー 「あ!(目をそらし)何?」
リサ、マイケルは不思議そうに見ているが、ランディの眼球は鋭くそれをとらえる。
ランディ 「プルー(先ほどより、声質が冷淡になっている)何かまぶしいものでも、見たかい?」 プルー 「乱反射かしら?」
と、ランディを見るプルー。青白い影がランディを覆っている。
プルー 「(思わず息を呑み)何なの?!!」
オープニングタイトル。
つづく
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