世にもいい加減なネバーエンディング海外ドラマ
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扉を開け、外にいる刑事二人と対面する。二人は警察バッジを見せる。 3姉妹は、少しあとずさって、様子を見ている。
アンディ 「遅くに申し訳ありません。ヘンリー・マクダウェル医師ですか?」 ヘンリー 「そうです。」 アンディ 「実は、今夜、ここから少し行ったところの空き倉庫で、 ある人物の遺体が見つかりました。」 ヘンリー 「遺体?それと、私と何か?」 アンディ 「発見したのは、偶然にも、パイパーとフィービーの二人。 ここに来る直前の出来事です。」
なんとなくバツが悪いパイパーたち。
ヘンリー 「はぁ・・・。」 アンディ 「彼女達は、発見者として、必要な報告をしてこちらに向かう途中だと言って。 そして、私は、その遺体の財布から、これを発見しました。奇遇です。」 ヘンリー 「(はっとして)うちの診療カードですね。」 モリス 「この人に心当たりは?」 ヘンリー 「ええ、うちの患者に間違いありません。どうして彼が?事故ですか? それとも何か事件に巻き込まれたのですか?・・・(深くため息)気の毒に・・・。」 モリス 「(アンディを意味深長に見ながら)調査中です。」 アンディ 「たくさんいる患者なのに、名前だけで、すぐわかるもんですか?」 ヘンリー 「ええ、彼は父の代から、うちをかかりつけにしくれました。最近、 父がサンディエゴから戻って、家のほうにも何度か訪ねてくれたことがありますから。」
アンディ 「ほう、それは?」 ヘンリー 「それは、事件に必要な質問ですか?」 アンディ 「ええ、お願いします。」 ヘンリー 「父への直接の話は実のところわかりません。ただ、彼は(少しためらって) ・・・自分の病を不治のものと思い込んでいました。もちろん、 検査の結果を待たなくてはならなかったのですが。」 アンディ 「それで?」 ヘンリー 「検査を受けに来る前と、結果を待っている間に、父を訪ねたようでしたので、 恐らく、そのことについての相談か何かだと・・・。」 モリス 「検査結果は悪かったのですか?」 ヘンリー 「(少し驚いて)いいえ、良性でした。もちろん、命に別状はありません。」
アンディとモリスは顔を見合わせ、
モリス 「そう、ですか。」 アンディ 「先生、確認しますが、その結果を彼は知っていたんですね?」 ヘンリー 「ええ、今日、わかったので、すぐに知らせました。」 アンディ 「本人の様子は?」 ヘンリー 「それは、安心して、喜んでいましたよ。」
後ろで聞いていたフィービーが突然、探偵気取りで
フィービー 「じゃあ、病気を苦にして、っていう理由は成り立たないわね。やっぱり・・・」 プルー・パイパー 「(慌てて制し)フィービー!」 ヘンリー 「どういうことですか?ヘンリーの死因は、なんなんですか?」 アンディ 「実は、ビルの4階から飛び降りたようで・・・。自殺の可能性が高いと思われますが、 多少不審な点が。そう、先生。彼は心臓は弱っていましたか?」 ヘンリー 「いいえ。年齢並みには丈夫でした。」 アンディ 「先生ならどう思われますか?飛び降りて地面にたたきつけられる前に、 彼は死んでいたようなんです。」
ぞくっ、としながら聞き入る3姉妹。やはり、魔物の存在が・・・ 思わずフィービーは
フィービー 「それって、殺人の可能性もあるっていうことじゃないの?」 プルー 「あんたは黙ってなさい。」
ヘンリー 「そうなんですか?」 モリス 「まだ、なんとも。」 ヘンリー 「それじゃ、どうして。」 アンディ 「すべては検死の結果待ちです。しかし、かかりつけの医者が、 偶然にも彼女達の行き先だったもので。お伺いしてお話しを、と。 ・・・出血の仕方など、通常の飛び降りの場合と異なるのです。」 ヘンリー 「それで、心臓の事を?もちろん、高齢ですから、ショックによる心停止が先だった とも考えられますが、何秒かのことですよね・・・」 モリス 「やはり、検死の結果待ちだよ、アンディ。とにかく病気の心配からも開放され、 心臓も悪くなかった。それがわかった。上出来じゃないか。」
ヘンリー 「考えたくないが、自殺の原因があるとすれば、別の事でしょう。 しかし、家族もいる。金に困っているようでもなかった。考えられないですよ。 だいたい、状況が、飛び降りる前に死亡していたなんて、変じゃないですか。 ・・・刑事さん、遺書でも持っていたんですか?」 アンディ 「調べてますが、まだ。(モリスを見て)」 モリス 「また、何かあったら、問い合わせにくるかもしれませんが、ご協力お願いします。」 ヘンリー 「ええ、わかりました。」 アンディ・モリス 「失礼します。」
つづく
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