世にもいい加減なネバーエンディング海外ドラマ
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ネルの気に触らないように、ごまかそうとしていたアリーだけれど 彼女も素に戻って、思ってることを素直に言い出す。
アリー 「・・・そう。そうね。どんな感じかな?と思って」 ネル 「それで?こそこそ覗いてたってわけ」 アリー 「違う!・・あぁ、結果的にそうなんだけど、それは、なんていうか、その、 そういう風になっちゃっただけで、・・・それに、確かに好奇心の割合が多いのは 否定しないけど、あの、ちょっとわかるかも、って、そんな気がしたから」 ネル 「わかる?」 アリー 「あ、ほら、みんなは単に興味だけかもしれないけど、私、実際やってじゃない・・・。 もちろん、今、あなたがやってるみたいな、これは聞いたんだけどネットお見合い みたいなの?それはやったことないけど」 ネル 「(つぶやくように)リン・・・」
アリー 「ビリーが急に死んじゃって、なんか本当に、どうしようもなくぽかんと穴が 開いちゃって、会ってみたらお互い年ごまかしてたし」 ネル 「それも犯罪的に」 アリー 「う・・・あ、そう。だから、その続きはなかったし、 ビリーの開けてくれた大きな穴がふさがるには、それは、大きすぎたから、 ・・・その、今思えば、もし、仮につりあった年齢の人だったとしてもよ。 デートするにはいい感じかも、って、少しは期待したけど、恋人として 長く続くとまでは期待してなかったかな」
ネル 「話がよくみえないんだけど?」 アリー 「えっと、つまり、こうよ。そこから本当の恋がはじまるなんて、半分信じてないけど、 それが見つかるまでの間、全然会ったこともない人でも、色々話せる人は 見つかるかもしれない。少なくとも私はあの子と話してて、楽しかったもの。助かった」 ネル 「いわゆる否定派じゃなくて肯定派って言いたいわけだ。それなら尚更、 じっと見てるなんてやめて・・・」
言いかけたところに、メールが着いたチャイムが鳴る ネルはアリーと話しながらメールが誰からか見ようとする
ネル 「堂々と入ってくればいいのに」 アリー 「あ、だからそれは、タイミングを逃したっていうか・・・ それにその否定派とか肯定派って・・・」
と、会話しているが、ネルの表情がぱっと明るくなるのを見逃さない ネルも、アリーの言う事なんてもう耳に入ってない様子
アリー 「ネル・・・お邪魔なら出て行くけど?メールがきたんでしょ? すぐ読みたいんじゃないかな」 ネル 「そんなこと、ないわよ・・・」
言いながら、開けて、読んでいる
アリー 「それに私、半分信じてないって言ったけど、それは全然信じてないわけじゃないってこと。 ジョ・・(ジョンと言いかけ)ある人も言ってたけど、ネットって仮想恋愛って 言われがちだけど、いっぱい話してそれからお互い会おうってなって、 実際デートして気が合えば、どっからかはわからないけど、 現実の恋愛になるんじゃないかな」
アリーが話している間に画面の文字が映る、YOUからのメールだ 『ラプンツェル、さっきの質問だけどまだだったね。答えは「僕は寂しい」だよ。 でも、近頃は君と話せるから楽しい。・・・突然邪魔が入ったけど 彼女も悪気があるわけじゃないみたいだから、そう冷たくしないであげて。 でも、それは、もしかして僕が望んでいたように2人で話せる時間が 短くなってしまったから、だったとしたら、僕は嬉しいと思う。 また、ゆっくりメールを書きます。良い夜を。 YOU』
ネル 「(さっきまでと調子が変わる)ねぇ・・・アリー。聞いてもいいかな?」 アリー 「え?何を?」 ネル 「あなたは、犯罪的に年下の男の子と話してて全然わからなかったの? それどころか、楽しくて、裁判にまでなったのに助かったって?」 アリー 「犯罪的って・・・(がっくりきつつも)そう、全然わからなかった。 多分、背伸びして話してたんだと思うけど、年齢に付随する事以外、考え方とか、 感じ方とか、そういうのにウソはなかったからじゃないかな。・・・馬鹿にしたい?」 ネル 「ううん。そうじゃない。・・・・」 アリー 「ね、もしかして、その・・・今メールがきた人って、結構気に入ってる人なわけ?」 ネル 「え?」 アリー 「表情・・・変わったから・・・幸せそうな笑顔してたよ、ネル」 ネル 「普段も、幸せだけど?」 アリー 「あ、そう・・・。・・・そのメールの人がウソついてそうなの?」 ネル 「年齢なんかはアバウトだけど、ウソかもね・・・でも、株関係の仕事と小説家らしい 話からして、子供じゃないとは思う、・・・それに、よく気がきく人だし・・・ 他は、チャラ男のイギリス人とかだから余計そう感じるのかもしれないけど」
アリー 「会うの?」 ネル 「会わないわよ。ただ・・・・」 アリー 「ただ?」 ネル 「ほっとする」 アリー 「会っちゃえば?」 ネル 「え?」 アリー 「もし、危なそうならリチャードたちに影から見ててもらえばいいし、 私もレネに来てもらったから」 ネル 「先走り過ぎ・・・(ふと、我に返り)アリー、これで好奇心は納まった?」
アリー 「あぁ、あ、そう。充分すぎるほど。でも、ネル、ほんと、みんな心配してるんだから」 ネル 「それもまた奇妙な感じだけど、経験談までご教授くださってありがとう」 アリー 「今の、慇懃無礼?」 ネル 「さぁ(笑う)」 アリー 「じゃ、・・・」 ネル 「じゃ・・・」
帰りかけて、扉のところで振り返るアリー
アリー 「あ、ネル・・・」 ネル 「何?」 アリー 「私、一番肝心な事、いい忘れてた」 ネル 「?」 アリー 「ごめんね。・・・もうしないから」 ネル 「・・・・もういいわ。・・・もうしないなら。(笑って)・・・ 大きな子猫ね、ほんとあなたって」 アリー 「(くすっ)・・・おやすみネル」 ネル 「お疲れ様アリー」
つづく
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