
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
kai
MAIL
HOME
|
 |
2025年09月15日(月) ■ |
 |
『ブロークン 復讐者の夜』 |
 |
『ブロークン 復讐者の夜』@シネマート新宿 スクリーン1
ブロークン観た〜 韓国映画は牛骨を超える鈍器を生み出そうという模索がずっと続いてる気がする(がなかなかないよね、牛骨以上て)…久々に薄気味悪い(のにカッコつけてるといわれる)よく食べよく殴るハジョンウでございました
[image or embed] — kai (@flower-lens.bsky.social) Sep 15, 2025 at 20:15
今作の鈍器は配管と冷凍カツオ(かな?)。緊迫した場面でいきなり魚で殴るから笑ってしまった。
原題『브로큰(ブロークン)』、英題『Nocturnal』。2025年、キム・ジンファン監督作品。本国公開から半年ほどで日本公開、キム・ナムギル効果かな? 有難い〜と観に行ったが…なかなかううーん……という作品でした。パク・ソンウンの『THE WILD』に通じるものがあった。DV男とか、ヤクザがカラオケ唄ってる傍で殺人の後始末をする女性とか、そういうのを! ワイルドと思ってそうなところが! しょうもない!
殺された弟が有名作家の書いた小説と同じ死に方! 主人公が謎に迫る! という感じの惹句も、なんとかして面白い映画だよ〜と宣伝したい配給側の努力を感じた。クロックワークスさんがんばった。いや〜コレ、売るの難しいよね…微妙過ぎる……小説の謎も謎っていう程のもんでもなかったし。時系列や話の流れがやたらあっちゃこっちゃ行き来する編集も、そうでもない謎をなんとか謎らしく見せるための苦肉の策にすら見えてしまった。主人公がハ・ジョンウで作家がナムギルさんなんだけど、どっちも勿体ない起用だったように思います(めちゃくちゃいう)。
とはいうものの、アクションとか、ひとつひとつのシーンは見応えあるところもあった。演者が輝く場面を用意しようという作り手、それに応えようという演者の意欲は感じた。食べるハ・ジョンウとか走るハ・ジョンウとか殴るハ・ジョンウとかな。終盤の乱闘シーンで喪服着せたのも格好いいからですよね。でもなー、そういうのが透けて見えるってのがもうさあ……。
それにしても、ハ・ジョンウが缶詰開けただけで「食べる? 食べる?」とウキウキするのやめたい(猫缶だった)。猫缶と事前に分かってたとしても「食べる?」とウキウキしてしまうけどな。それはもう病なのよ。しかし落ち着いて思い返してみれば、あの猫も何のために? というシーンではあった。主人公は心優しいところもあるんですよ〜か、或いは動物には優しくても人間には容赦ないんですよ〜といいたいのか。ただただ猫がかわいいシーンだった。
どっちにしろひたすら弟が大好きな気味の悪い人物だったな……弟のDVに耐えかねて逃げた女性をその度捕まえて連れ戻す兄とか気味悪すぎる。ソウルから地方都市に流れてきた設定なんだけど、何度も「カッコつけやがって」といわれていたのも気になる。見た目だけではわからん…むしろ見た目は結構くたびれた感じだった(役がね)……。訛りがない喋り方とかなのかな。ハ・ジョンウのパブリックイメージがスカしてる感じなのかしら。実際格好いいけどな。
帰り道「ナムギルさんの良さが出てないわ!」と熱弁している方がいて、そうね……と密かに頷きました。あとイム・ソンジェがいい仕事してて、先日久しぶりに『ただ悪より救いたまえ』観たばかりだったこともありかわいいねえ、デキる子ねえとニコニコ観てたら気の毒な最期を迎えてしまいしょんぼりした。『ただ悪〜』でパク・ジョンミンが連れて行かれた警察でボケたことばっかいう子です。今トロント映画祭に出ているヨン・サンホ監督作品『얼굴(顔)』でもパク・ジョンミンと共演しているようで公開が楽しみ……てか日本公開してください!
-----
・ブロークン 復讐者の夜┃輝国山人の韓国映画 いつもお世話になっております。今回パンフレット販売なかったからキャスト表有難い! そうそう音楽がファン・サンジュンだったんですよ! ジョンミンさんの弟さん!
|
|