「モリハルさんは賃貸派ですか?購入派ですか?」最近ご結婚された製粉メーカー御曹司兼飲食業経営の青年実業家に以前質問された。
「前の結婚で一戸建て購入したんですけど別れるときあげちゃたんですよ。だけど今は奥さん子供と賃貸マンションに住んでるから中道派かな。」と軟弱な回答をしたらバシッ返された。
「私は賃貸派ですね。住宅って10年、20年したら建物とか水道の蛇口とかが古くなるじゃないですか。古くなったら住み替えればいい。賃貸ならいつもいい環境で過ごせるじゃないですか。」賃貸に住む金持ちの心境がちょっと理解できた。
今日、その青年実業家の住まいへ初めて伺った。オール賃貸物件のマンションでありながら、オートロックで閉ざされたドアの向こうにコンシェルジュなのか管理人さんと呼ぶのかわからんが、スーツ着た方がカウンターの中にいらっしゃるのが見える。インターフォンに部屋の番号押して来訪した旨伝えると。「入り口の横にあるソファーで待っていてもらえますか。」ソファーの横にはTVと冷蔵庫があった。彼が降りてくる前に“Please”とテプラが貼ってある冷蔵庫のドアを開けて中身を確認した。スポーツドリンクと缶ビールが5〜6本づつ「勝手に飲んでね」と待ち構えているではないか。かぁ〜残念!パジェロ・ミニ号で伺ったのでスポーツドリンクをいただくことにしました。 
今リリー・フランキーの『東京タワー』を読んでいる。会社の朝礼で管理職が「ゴールデン・ウィークにベストセラーの『東京タワー』読みました・・・」と休日の過ごし方を発表したら「古いなぁ!元ベストセラーだよ!」と、ちゃち入れた御仁がいらっしゃったことから判断し、これを今読んでいる普通人は Book-off とかで安く買った人なのか、誰かが読んだのをタダでまわしてもらった人だけなのかもしれん。モリハルは後者の方で、奥さんの義母が「面白いわよ」と最近宅急便で送ってくれたので読んでます。(これ五木寛之の『青春の門』に展開似てる!)
あらまあ!『東京タワー』の設定たまげた!1階にスーパーマーケット、5階にボーリング場がある京王線と甲州街道に挟まれた、「オカンとボク」が住んだ賃貸物件は、「えのもと」がバイトした養老の瀧、「パンとぶどう」という二羽のウサギを購入した駅前のペットショップと同様、京王線笹塚駅界隈に実在して、モリハル毎日その前を歩いている。けど何がビックリしたかって、ライフと笹塚ボウルの上層階に人が住んでるんだ!今日、買い物がてら確認しちゃいました。 
今週末、モリハルは1年間勤めたマンション役員会の任務をまっとうする。賃貸の身でありながら「賃貸・区分所有関係なく順番ですから」と前任者に言われたので、180世帯が住む築33年のマンションの住環境が少しでも良くなるようにと奮闘した。きたる5月28日(日)午前10時、第33期マンション総会を開催した後、広報を担当した3家族がモリハルの家で打ち上げをする。これで完結。不思議なもんだ。住み始めて3年間はこの共同住宅に誰も知り合いいなかったんだけど、この1年で、道ですれ違うと立ち話したり、自宅で飲みながら噂話しあう知り合いができた。
賃貸物件、イロイロドラマがある。
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