JR有楽町駅のまん前、交通会館の横に有楽町イトシアがデデンとそびえ建っている。
以前ここには、飲食店とか名画座、パチンコ屋などがあったが、鮮明に覚えているお店がひとつある。角にあった立ち食いそば屋。典型的な立ち食いそば屋の味、店舗環境だったのでよく利用したもんだ。あるコトが起きるまではね。
「かき揚そばちょうだい」モリハルは立ち食いそば屋に行くと、10回のうち9回は『かき揚そば』を注文する。(残りは『もりそば』『冷やしたぬきそば』が0.5回づつだね)ほとんど食べ終わり、かき揚の残骸が浮かぶ残り汁を飲んでいるとき、ソイツの存在に気がついた。「んん?かき揚の玉ねぎがちょっと焦げたものかな?」いいえ違います、『チャバネゴキブリ』が残り汁に浮いてました。
『チャバネゴキブリ入りかき揚そば』を食べて以来、10何年かぶりにこの土地へ足を踏み入れた。有楽町イトシア13〜15階に『トップイントラレース賞』3年連続受賞(世界で一番近視矯正手術“イントラレーシック”の症例数が多いことを表彰する制度)した眼科医がある。いよいよモリハル、近眼メガネとの別れに近づいてきた。
「視力、右が0.05、左が0.06ですね。これを2.0までもっていきましょう!」 2時間、モリハルの目玉を検査した後、『トップイントラレース賞』を受賞した眼科医がニコニコしながらもキッパリと宣言してくれた。
「オオ〜!視力2.0あったら、洋服の繊維の隙間を通して裸まで見えちゃうんじゃないですか?」と、モリハルは心の中で質問した。
「それと、すでに老眼になっていますから、手術後は近視なくなってるぶん、さらに遠視が気になるでしょうね。」
「オオ〜!近眼メガネと別れて老眼メガネと再婚かぁ!」これも心の中でつぶやいた。
「ただ、60歳ぐらいになりますとレーシック手術しなくても、多くの方が白内症になるので、モリハルさんの場合は10年間くらい快適な生活を送れますよ。」
「ってコトは、ハタチくらいの人が手術したら40年間いけちゃうんですか?」思わず声に出してしまった。
「いけちゃいます。40歳頃から老眼にはなるかもしれないですけどね。」 メガネ掛けている『トップイントラレース賞』受賞者は誇らしげに答えた。
モリハル、来週の月曜、12月17日午後1時、洋服の繊維の隙間を覗き込むのに挑戦する!
−つづくー
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