せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2003年10月01日(水) 小松川高校演劇部稽古 「PRESENT」稽古1日目

 今日も、小松川高校演劇部に顔を出す。
 小返しの稽古、それに生音を使っての稽古で、今日も芝居がどんどんよくなっていく。
 大太鼓の迫力はやっぱりものすごい。半端な効果音を使うよりも……という弘樹くんの判断はまったく正しい。

 夜はフライングステージの稽古。今日が稽古初日だ。
 稽古場へ向かう三茶の道すがら、スーパーの前の週替わりでいろいろになってる店が今日は古着屋になっているのを発見。のぞいてみたら、品のいいおばあさまが二人で店番をしてた。
 きれいな江戸紫の色無地があったので、買おうかどうしようか迷う。
 年末の「贋作・大奥」に使えそうだし、「イヌの仇討」にも使えそうだし。
 迷ったあげく、迷うくらいなら買っておけと決心。
 通り過ぎた道をもどって、「やっぱり、これ下さい」と宣言。
 着物を畳みながら、「お兄さんが着るの?」と尋ねられる。芝居で使う着物で、一緒に吉良上野介が着る白の無地の着物も探しているとおしゃべりしたら、店の前にかかっていた留め袖の裏に白無地が一枚くっついているのをはずしてくれるという。
 比翼の仕立てなのかと思ったら、ちゃんとした一枚物。布地もキレイだし、十分使えそう。
 二枚合わせて、とっても手頃な値段で譲ってもらう。
 「外すのに時間がかかるから」と言われ、金曜の夜に取りに行くことに。
 受け取りもなにもやりとりしないで、「この顔できますから」「待ってるから」と別れる。

 稽古初日は、基礎トレから始まり。
 ノグがいないので、六人という少人数。
 いっこうちゃんがいる稽古場がとっても新鮮。

 昼間、小松川演劇部でやったことをここでもやってみる。
 高校生の子たちと大人たちの違いにいろいろなことを思う。
 集中のしかたのちがいや、瞬発力の違いなどなど。
 台本の稽古は、何度か読んではもらったものの、台本を持たないエチュードを中心に。
 読み始めると「さあ、芝居するぞ!」という意気込みや「台詞ですべてを説明しないと」という意欲が芝居の立ち上がりにみょうにそぐわない。
 昼間やっていた井上ひさしさんの芝居は、文字通り「正確に読む」ことから始まって、相手にどれだけきちんと伝えるかというのが勝負な台本だけど、今回の僕の本は、そうじゃない。
 まっすぐ向き合って言葉をやりとりするということの出来なさ加減、または、まっすぐむきあってなくても成り立っているやりとり、それから、黙っていてもちゃんとそこにいるんだという生活感のようなもの、まずはそんなものがほしい。
 まっすーは、ものすごいいきおい(?)で楽々と好き勝手なことをしていて、むちゃくちゃおもしろい。
 いつからこんなことになったんだろう?とマミーと話したら、「Four Seasons 四季」の稽古場で「いちゃいちゃする」練習をしたあたりからじゃないかという結論に。そういえばそうかもしれない。
 マミーが登場する場面も、急に芝居になってしまうんじゃなく、だらだらっとした「いかた」のおもしろさが味になるようなそんな場面になるといいな。
 で、その後の僕の登場は次回のお楽しみ。
 今回、やってみたいと思ったことが十分やっていけそうなことがわかってほっとする。
 どんどん先に進んでいこうと思う。

 帰りは、いっこうちゃんと久し振りの復活「酒部」。
 コンビニで、いっこうちゃんはビールを、僕は缶酎ハイ、カロリー半分の「カロリ。」をゲットして、飲みながら歩く。
 まっすーを中心にしたおしゃべりのテーマは、「夢」。今朝見た夢の話を、肝心な人の名前は伏せたまま熱く語る。それって誰なのよ?
 僕は、今朝、掃除機をかける夢を見た。これって夢判断だとどういうこと?と思ったとたんに目がさめた。どんな意味があるんだろう?とマッスーに話したら、「掃除しなきゃ!ってことじゃないですか」と言われる。それは夢判断とは言わないと思うよ。

 パンクした自転車にとりあえず空気を入れて、家までもどる。
 明日の朝、また抜けてるようだったら、今度こそ自転車屋にもっていこう。

 さあ、稽古が始まった。
 「PRESENT」初日まで、あと49日!


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