せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2003年10月10日(金) |
サニーサイドウォーカー「勝手にノスタルジー」 |
森川佳紀くんが出演している舞台。会場のART THEATER かもめ座は初めて行く劇場。 いっこうちゃん、イワイさん、絶対王様の笹木くん、和田幾美ちゃん、ヤスヒロさんなどなどと会う。 芝居は、きっちり作られた六畳一間を舞台にしたお話。 正面向いて踊ったり、そんなに芝居しなくていいのに……というところがあったりで、とっても「キャラメルボックス」な芝居だった。 森川くんは、飄々と力の抜けたキャラを好演。自然に「二十代」(八年前に高校を卒業)という設定になじんでいるあたりが見事。 登場する男子がどんどん着替えるので、とっても眼にはうれしい芝居だったかもしれない。でも、一番きれいだったのは、この部屋の主の沖の島くんを演じる成瀬優和くんの横顔。 終演後「あなたたちが上手で芝居してる時も、下手の彼の横顔を見てたの」と森川君に話したら「もくろみ通り」と言われる。 スタッフワークもとっても見事だった。装置、音響、照明、実にていねいにつくりこんである。 ただ、劇中でテレビで流れる心霊番組(?)の声の芝居は、かなり安っぽかった気がする。ねらいだったのかもしれないけど。 森川くんが心配していた「ゲイ」云々については、ていねいに配慮されて描かれていて、気持がよかった。というのは言い過ぎかなあ? ともかく、「腹立つわ!!」ということはこれっぽっちもなかったよ。 帰り道、飲みに行きそうなみなさんと別れ、一人、歩き出す。ふと、最寄りの南阿佐谷の丸の内線じゃなく、JR阿佐谷まで歩いてみたくなった。 芝居をみた後、歩いてしまいたくなるのは、僕のくせだ。それもいい芝居をみた時だけ。 今日の芝居は僕を歩かせた。それは間違いない。ラストシーンの成瀬くんの横顔が、切なく思い出された。 初日まで、あと40日!
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