せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2004年12月15日(水) |
FCN「2005 S/S PARIS COLLECTION」「贋作・毛皮のマリー」稽古 |
ファッションチャンネルニュースの録音。今日と明日は、「2005春/夏パリコレクション」 前半の2本をさくさく録っていく。 「アレクサンダー・マックィーン」の「ゲーム」をテーマにしたショーに圧倒される。全く違う6つの国をイメージした少女たちが、次々に登場して整列。最後に照明で舞台がチェスのボードのように変化すると「ゲーム」が始まる。エスニックなテイストのものから、かっちりした仕立てのもの、そして、SFチックなコスチュームまで、一つ一つ違うそのどれもに強烈なインパクトがある。ひさしぶりに感動してしまったコレクション。 ジョン・ガリアーノは、「ディオール」と自分のブランド「ジョン・ガリアーノ」の2つ。両方ともが、リアル・クローズになっていてびっくり。盛りだくさんなエスニックテイストは健在なまま、着られる服になっている。特に「ディオール」のオープニングに登場したのは、かつてディオールが発表した「ニュー・ルック」そのまま。ショーの後半では、イマジンを流し、反戦のメッセージをプリントしたカットソーが多く登場した。これも意外な展開だった。 毎回、ショーの最後に登場するガリアーノ、今回はどんな演出かと思ったら、なんと「チャップリン」。帽子にステッキに黒の上下。本来なら身幅のあわないだぶだぶのスーツのところを、胴回りと腕をフィットさせて、肩幅だけが大きいという、不思議なジャケットになっている。これがガリアーノのチャップリンなんだなあと納得。 ジャン・ポール・ゴルチエによる2シーズン目の「エルメス」もとってもよかった。前回よりは力の抜けた、本当に上質なものだけを使ったていねいな仕上がり。巨大なつばの帽子を全員がかぶっていたりして、ゴルチエならではの遊びもふんだん。オールレザーのスーツや、とっても大きなバーキンなど、見所もいっぱい。
夜は稽古。音響のアユミちゃんが来てくれる。 台本を印刷している間に、良ちゃんを中心にシアターゲーム。 番号の書かかれたカードをひいて、数の小さい方が偉いというのを、お互いに誰が何番かわからないまま場面を設定して演じてみる。 開店前のゲイバー、松平健のステージの楽屋、動物園の飼育係の休憩所、大奥と、いろいろな場面をどんどん。 どの場面でも、「上に低く、下に高い」郡司君のキャラづくりが傑出していて、見ていた亜弓ちゃんと僕は大いに笑った。 新しい場面を少しだけ。良ちゃんにようやく出番が。「毛皮のマリー」にとっても忠実なシーンに無理矢理「サンセット大通り」が割り込んでくる、そんな場面。 帰り道、早瀬くんと、今回の美少年のキャラについて話す。以前、客演したABCファクトリーの役みたいだけど、これからそうじゃなくなるからねと。来年客演する「非連函」のキャラも似ているんだそう。「どれがどれだかわからなくなって……」と早瀬くん。その話よりも、来年の3月の公演なのに、顔合わせが済んで、台本も18頁あるということにショックを受ける。僕もがんばる。
「gaku-GAY-kai 2004」本番まで、あと13日!
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