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2002年02月18日(月) チョット昔の事

先週シカゴへ行き語学学校時代の友人に会った。 最近の俺のテーマは
「昔の友人に会う、話す。」これです。
お互いに2年近くアメリカにいると色々と解ってくる事とか、変る事とかある。
そこで今回は、チョット昔の話。 

 以前フューチャーシステムの社長にお会いした時のお話。この社長はビルゲイツからお誘いを頂き、そのお誘いをあっさり蹴るくらいの起業家だ。 ま-所謂天才ってやつさ。この人に会ったときに、もって生まれたもの(才能)という物がいかに重要だという事が解ったのさ。 

 エジソンは「天才とは99%の努力と1%の才能。」と言ったけれど、俺はそうは思わない。 その1%の才能があるかどうかで物事は天と地との差が出るし、その1%の才能があること自体が奇跡に似た偶然だと思うんだ。 俺にはない1%って奴さ。 悲しいけどね。

 この社長と当時ブームだった「スタートアップ」(自分のビジネスプラン、ある程度成功している企業をMBO<企業買収>させて利益を得る)の話になったときに、

「俺は「アイデア」だけでは駄目で、それに伴う実力が必要だと思う。」
とその社長に言った。
でもその社長は
「アイディアさえ良ければいいじゃないか。」と仰ったんだよね。
それが、才能と凡人の差さ。 今でも鮮明にその時の事を憶えているくらい強烈な思い出だ。 その時に俺は、起業家になる才能がないと思ったんだよね。それでコンサルになる決意を決めたみたいな所がある。 確かに、いつか自分の会社を創りたいとは思うけど起業家ではないな。 悲しい事にね。

 確かにリスクテイキングの観点から考えると俺のほうが正しい。 しかし、彼らはリスクなんて考えない。 そこまで自分のアイディアを信じられ、全てを投げ出せ、自分の周りも全てを投げ出させてしまう。 そこまでの強い信念、と魅力。 
「あ〜リスクが〜。」なんて考えていた俺は、その準備すら覚悟すらできていなかった。 その時点で俺は「起業家の入り口にも入れていないな。」と思ったんだよね。覚悟とか魅力なんて必須条件だからね、起業家の。 それは勉強で手に入るものではないけどさ。 だから起業家になりたいくて勉強っていう手段を使って起業家になれるかといいったらNoだろうね。 確かに所謂トップスクールが口を揃えて言っているのは、アントレプレナー<起業家)を発掘しましょう、もしくは創りましょうっていう事だ。残念ながらあれは創れない。 天才が創れないのと同じようにね。 それが今の俺の結論だ。

 あの時、アノ瞬間、人生が動くときっていうのが人間誰しもある。 その殆どは人との出会いから来る。 俺は自分の道を決めてきた人間だ。 だから自分に必用な人とそうでない人を分ける。 全ての人が俺にとってプラスになるという事はないからだ。 その中でも特に「強烈な人」というのは、自分の人生に影響を及ぼす。 氏とお会いしたのは、ほんの30分の間だ。 でもその30分で今まで読んでいた100冊近い本の知識が吹っ飛ぶくらいの事を学んだ。 
 もしかしたら、凡人と才能とを隔てる壁というのはほんの1ミリ程度の壁かもしれない。 でもその1ミリが永遠の差になる気がする。
 


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天風

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