京のいけず日記

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2004年03月29日(月) 怒らないから言えッ (新選組!12回目の妄感)

----- ● 新選組!第12回目の妄想的感想 「西へ!」● -----

新人物往来社発行雑誌「歴史読本」昭和55年7月号
いきなりですが、なんちゅうても、これッ。

捨助の大金をだまし取り、
清河に越後屋よろしく袖の下をつかませ、
近藤の役付きに根回しした歳三に、
香取勇が言ったセリフ。

「怒らないから言えッ」

近藤にそんなセリフを言われてる土方さん。
もう、めちゃくちゃ可愛いーっ。
頭上がらないのね。やっぱり弟分だ。

だからね、近藤さん。
いつも大将でいて下さい。歳三さんの。

新人物往来社発行雑誌
「歴史読本」昭和55年7月号

先週は辛気臭いと思ったのだけど、
テンポは遅からず早からず、ちょうど良かった。
場面展開も同じ話の流れの中であるので気にならない。慣れたかな。
できたら、ずっと、この感じでいってほしいな。

(それぞれの話が同時展開、切り回しだった最初の頃は、まるで漫画のようで…。落ち着かなかったもんで、はい)

それにしても歳三さんも悪じゃのうー。
「銭を粗末にする奴はろくな死に方しませんよ」ってすごみ方。
一瞬、「仕事人」を見てるのかと思った。

あざとさが、まだまだ子どもぽいが、筋書きを書く土方。
こうして近藤さんは振り回されていくのね。
でも、それも土方の気持ちが分かっているからこそ、
時に暴走しても、受け入れていく。

今は何かと土方のほうが評価されているけれど、
やっぱり近藤さんあっての歳三さんやねえ。

集合のシーンで、向うからやってくる近藤を気にしてる土方。
ちょっと目を反らしたりなんかして。やましいんだ。ふふっふ。

無役の近藤が、どうして先番宿割りの役についたか?
これからの土方を予想させる登場。ふふーん。こうなワケだぁ。

今までのは、たいてい、宿割りなんぞ、
「慣れねえことをさせやがる」「あの人には向いてねえ」
の展開だったので新鮮でした。

ただ、どっちかというと、無器用で、コマワリのきかない近藤さんを、
ハラハラ心配してる土方歳三のほうが好きかな?

それにしても、藤原総司と中村平助ほんと犬ころみたいで可愛いなぁ。
山南さんのシーンよりも、平助、何だかこっちの方が胸が痛くなりそうだ。

痛いといえば、
「でも、みんな、遠い昔…」近藤とおみつさんのツーショット。
はちゃめちゃ騒いで、突っ走って、時は流れて、こんなふうに…。
最後、盛上げていくんだろうね。

永倉の新八さん。
やっぱり一番、時代劇してるかも。ちょっと人物が出来過ぎだけど。いいな。
(ちなみに一番好きなのは夏八木勲さんの永倉さん。あのバタ臭い草刈が沖田総司を演じてたやつです。新選組始末記(TV))

佐藤の鴨さん、新見さんの役者さん、いいじゃないですかぁ。
やはり敵役、仇役が、強力かつ、魅力的でないとつまりませんもの。

琴さんの「その後」の表情も良かったです。なんか、初めて「おっ」と思った。
いかにも女な、…嫌な部分を演じていければ化けるかも…。

最後に、おーい、捨助さん。こんな役なんやねえ、ずっと。
がんばれよ。で、どこまでも追いかけて、めちゃくちゃかき回して、
山本歳三さんを困らして下さい。

実在の松本捨助さん。歳三の親戚で、19で京へ。
長男を理由に入隊を許可されず、追い返される。
その後、戊辰戦争の敗走の中で、24歳の捨助を故郷へ帰した歳三さん。

身内可愛さにしろ、やっぱり優しい…。

いや、冷徹に判断して足手まといだから帰したのかな。

自分の姿を身内に見られるのも嫌だったせいもあるだろうな。

いや、自分の前で百姓の捨助にウロウロされるのが嫌だったりしたり…。

優しくて、冷酷で、薄情で、ナルシストで、見えっぱりで、それでいて
まっすぐで可愛らしい…(あ、もう、かなり年食ってるんで堪忍してね)

山南さん、ほんとに何とかならなかったのかなぁ。歳三さん。
せっかく山南が話してんのに寝ましたね、寝んな。つーの。
で、また始まったと思いつつ、しっかり聞いてんのでしょうね。

水と油。だから逆に惹かれる部分…はなかったのかな。感傷しすぎか。

 …分倍河原…。なんだか懐かしい地名です♪


Sako