京のいけず日記
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2004年10月01日(金) |
揺れる15歳 くさるオヤジ |
古本屋で欲しかった漫画を見つけました。といっても昔買ったこともある作品。たぶん実家の押入れにあるかもしれないんだけど、読みたい一心で買ってしまった。
ケイの凄春 小島剛夕
劇画。絵が苦手な人も多いだろうけど、子連れ狼や、首切り朝は、ちょっとという人にも、これはオススメ。
入手できたのは3,4巻だけ。楽天やらオークションを見たり、出版元のリストを見たり、欲しい、欲しい虫がムズムズ。
数日後、また古本屋さんへ寄ったら、見っけ!た。
乾いて候 (ちゃうやん)
久々の主丞に再会(買ったんかい)帰りの込み合う電車内でさっそく読み始めたら、大胆な性描写にドギマギ。あらら…。思わず次の章へページを飛ばした。
もう一冊。花の「新選組アンソロ本」こちらも古本があったので、ついに購入。何故か、こちらの方がレジを通す時、めちゃくちゃ恥ずかしかった。あ…。新選組がじゃなくて、…ね (^_^.)
さて。夜。そわそわと、布団の上に寝転がって、 古本屋で買ってきたばかりの本を読みふけっていたら、長女が入ってきた。
「お母さんと話がしたい」という。
あらたまって何かと思ったら、たわいもない雑談で。 受験の話から、学校や友達のこと。そして話は過去へ過去へと遡る。
長女や、まる子ちゃんが生まれた時の話や、男に負けるもんかと仕事に燃えていた20代。長女と同じ、子どもの頃の私の話。
1時間ぐらいは布団の上でゴロゴロしていたと思う。
もしも、タイムスリップして、今の15歳の彼女と、私が同じ学校で机を並べていたら、私達は友達になっていたかな?確かこんな小説があったよね。
たぶん。互いに友達って柄じゃないなぁ。ひょっとすると、ろくすっぽ話もしなかったかもしれない。
娘に会えて良かったと思う。
一度自然流産した。結婚してからも働いていた頃。子どもを作る気はまだなかった。妊娠の自覚もまったくない、ごくごく早い時期。仕事先でのいつもと違う突然の出血と腹痛。思いがけない事態に呆然としている私に。
「ごく早い週に自然に流産してしまうのは、胎児に何らかの障害があって、生まれても生きていけないから、自ら流産してしまったんですよ」
はじめての産婦人科医師は、慰め顔で、優しくこう言った。
そうだろうか。もし、私が兆候に早く気づいて、仕事もセーブして、体を大事にしていたら…。掻爬手術のあと病室で少し休んで帰された。掻き出された、まだ形もない命の残骸、傷つけてしまった私の体。
彼女だったか、彼だったか、生まれていたら、どんな15歳になっていただろう…。大きくなった子どもたちを見ていると思う。ごめんね。
しばらくして、階下からダンナが上がってきた。 寝そべってお喋りしている女二人の姿に、一瞬、たじろいだ。
「今、お母さんと話してるの。お父さんは(邪魔)」 と娘の先制パンチ!
「そりゃ。悪かったね」 娘の脛を軽く蹴飛ばして部屋を退散する可哀想なお父さん。
「お父さん。この頃、老けたねえ。そやから、うちが、ボケんように面倒かけてあげてるねん」と、娘。
ああ。そーですかい。
子どもの年齢からすれば老けた夫婦。おまけに夫婦そろって、見た目は穏やかだが、どちらかといえば、子どもに対して冷たい。動物の子育てに似てるんだと思う。無器用な夫婦だ。
娘さんがた、親をなめちゃいけないよ。 どこまでも可愛がられてると甘えていたら、大間違いよ。
でも。今、娘に言われて、所在なげに出て行くダンナの姿を見ると、老け込んだなぁと思う。結婚式とかでやっぱり涙ぐむオヤジになるのかなぁ…。
Sako
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