京のいけず日記

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2004年10月04日(月) ドツボにはまった運動会

日曜日は地域の運動会でした。長年の綱引きの重し石からお役御免。

代わりに長女に白羽の矢が立ちました。親に似て、運動神経はハテナの長女ですが、町内の仲良し中3トリオと出場した400メートルリレーでは、足の速いお友達に助けられて、みごとに一位。蛍光ペンのセットをもらってホクホクしていました。あんなに嫌がってたのになぁ。ゲンキンな奴め。

イマドキの歳三さんと勝ちゃん ← イマドキ?の勝ちゃんと歳三さん

真っ黒なTシャツに何か描きたいなぁ…、と思って、ふと思いついたのが、例のドクロ。

勇がデザインし、つねさんが縫ったと言われているアレです。真似して描いてみると、意外と難しい。あのイカツイ顔で大マジメに落書き…もとい、デザインしたものか。雨戸の落書き、といい、なんつーか、微笑ましい。

ガッシリとした体に黒い稽古着。背中にはドクロのマーク。太い木刀を構え、気合を発し道場に立つ勇の姿。同じ男としてもカッコ良かったんだろうね。…お山の大将。思いがけず高い山に登って、引きずり降ろされて、晒し首。刺激に満ちた短い一生。享年35歳。



近藤さんって、今で言うと体育会系なのかなぁ。
いや。一方で書を好み、考え深かったというから、やっぱり文武両道の人?

ところで10月は運動会のシーズン。私ンちも、小学校、中学校、そして地域の組運動会と3連チャンでした。

運動会で思い出すのはミジメなことばかり。小学生の頃、まっすぐ走ればいい徒競走などはマシな方で、これが障害物走になると、どんくさい私は、ますますドツボに。

例えば、ゴール前、何メートルかのところで、両足を鉢巻で結んで、ピョンピョンと飛んでゴールするというもの。寸前までは一位をキープ。

ところが手先の無器用な私は、鉢巻を結ぶのに、ジタバタ。結局、かなり遅れてベベタでゴールインした。…こんな話が山ほど。

今年亡くなった母が、飽きもせず、よく語った話。
やはり小学校の低学年の障害物走。当時はチビで、ほんとにガリガリだった私。さて。網をくぐったり、低い平均台の一本道があったり、その中に、太タイヤを持ち上げてくぐる、という障害があった。

それまでは勢いよく来て。さぁ。タイヤ。いくら頑張っても持ち上がらない。だいたい、別に頭の上に持ち上げる必要はなくて、よーするに、体が、タイヤの輪の中をくぐれば良かったらしい。タイヤを持ち上げずに、体を横にして這いくぐれば良かったのだ。あほやーー。

同じ組の子達はおろか、次の組が走ってきても、真っ正直の一点張り、頭上へタイヤを持ち上げようと頑張っていたらしい。何とかクリアし、2走遅れでゴールした時には拍手喝さいだったとか。

その話を今までに何度となく聞かされた。なんと要領の悪い子(今も変わらへんねえ)だっただろう、と、その光景を浮かべると恥ずかしくなる。

けれど、そんなつまらない事をいつまでも覚えていて、大人になっても繰り返し話してくれた母が好きだった。こんなことを褒めてくれる人なんて、世界中で親しかいない。照れくさいけれど嬉しかったな。

ところで。運動会シーズン。我が家で必ず話題になるテーマ。
勉強好き?な長女に言わせると、スポーツの出来る子も、出来ない子も、同じように優劣をつけるのは不公平だ。と。

だったら、勉強の出来る子と、出来ない子を、同じようにテストさせて、点数をつけるのは不公平じゃないの、と、私。

勉強はフツーにがんばれば、みんな、出来るけれど、運動神経は持って生まれたものがある。だから不公平なの。

そっか。うーん。がんばってもフツーに出来なかった奴がここにいるぞ。おまけに運動神経も人並み以下だった。

最近は同じタイムの子同士を集めて、あまり差が出ないように、そういう組み合わせにしたりするそうだ。昔は背の順が多かったけど。

平等の勘違い。平均にならせばいいんだろうか。差がなくなればいいんだろうか。10人居れば10人違う。たった二人の姉妹だって、それぞれ得意な事、不得手な事、良いところ、悪いところ、全然、違う。

走りの速い子は思いっきり走ればいい。
勉強の好きな子は思いっきりガリ勉すればいい。
両方できる子も居ましたねえ。ルックスも良くて、性格もいい子。

妬み。差を見せつけられて悔し涙を流す。相手の才能に嫉妬する。そういう自分が情けないと惨めになる。かっこ悪いと思う。

誰だってそんな気持ちになるのは御免だ。だけど。負の感情を誤魔化して、出会わないように身を守る。始まる前から、打ちのめされないように、安全距離を置く。嫌でも、年をとれば身についてくる。感情が遠ざかっていく。

だから。子どものうちに負けるという経験をどんどんしてほしい、と思う。
そして泣いたり。笑ったり。怒ったり。ドツボにはまったり…。


組運動会。長女は運良く、綱引きも、リレーも勝ちを手に入れたが、私と瓜二つのまる子ちゃんは、高学年リレーに出て(出さされて)見事に、ゴボウ抜きで抜かされました。

「まる子遅い!」と姉に言われてムスリ。機嫌の悪いこと。よしよし。


 歳三さんも足が速そう…♪ 逃げ足 いやいや。


Sako