京のいけず日記

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2004年10月08日(金) まるごと新選組(新選組!37、38回目の妄感)

体育の日も近いですが、スポーツとは無縁の体になりつつある体型…。
どこかにしまい込んでいる万歩計、また探そうかなぁ (・_・)

花の大運動会 その2 
赤組応援団 副団長は もちろん、この人!
(ち、ちょっと気持ちワルイ!?歳三さん)

女性に愛想をふりまく歳三応援団

土方さーん。どっち向いて応援してるんですか?沖田さん走ってますよ(平助)

日曜日のこの時間ほんとによく地震が起きますね。
日記を付けてる10日にも、新選組!放映(第40回)中にテロップが。
地震も興味があるんでしょうかね。新選組を離れる決意をした藤堂平助と、沖田総司の会話シーン。子ども達もじっと見入っていました。

以下は、前々々回の感想です。

(新選組!37回目の妄感)

------ ● 新選組!第37回目の妄想的感想 「薩長同盟締結!」● ------

演出:清水一彦

軸になったのは二つの事件。一つ目はいうまでもなく。

★薩長同盟

新選組を除けば、そもそも時代小説にはまるきっかけは、司馬遼太郎さんの「国取り物語」とか「関が原」を読んでからでした。

関が原で豊臣側についた島津や、毛利が、手を組み、倒幕を企てる。歴史って面白いなぁと思う。今、まる子ちゃんが、社会科で、日本の都道府県を覚えているけれど、これだって廃藩置県以前とからめて見てみると面白い。

年号や偉い人の名前を暗記しようと思うから、歴史や、地理って面白くなくなるんじゃないかなぁ。今だって、あとから見れば、歴史をつないでる瞬間。そこにいるんやもん。うちら。

・たいぎ 【大義】とは。 大辞林 第二版 (三省堂)より

 人間として踏み行うべき最も大切な道。

・たいぎ-めいぶん 【大義名分】とは。

 何か事をするにあたっての根拠。やましくない口実。

西郷どん、長州と手を組むには、薩摩には大義名分がほしい、と。

はじめに大義ありきじゃない。勤皇攘夷は旗印で、大局を見て、自国の利益を計算できる西郷さんや、桂さんは、やっぱり政治家なんだなと思う。

「社会のテスト、ちょうど幕末・維新のとこやってん」と中3の長女。

「桂小五郎の写真見たけど、ドラマとそっくり(石黒さんの桂さん)やな」

「んーーー?そうかなぁ。似てる??で。新選組(テストに)出たか?」

「新選組なんか出えへんで」

そやろなぁ。歴史を知れば知るほどちっぽけな存在。その中のお山の大将。だけど、近藤さんや、歳三さんが政治屋だったら…?

たぶん、こんなに好きにならなかったかもしれない。

さて。もう一つの事件。

★壬生心中 新選組隊士 松原忠司×長州藩士の後家のお初さん

お初が松原を抜き身で刺すという意外な展開だったけど、お初さんはどんな気持ちで刺したんだろう。親切者の松原に惹かれる気持ちは女として多少あったと思う。

けれど。

お初の「どうしてこんなに親切にしてくれるんです?」の問いに、松原が
「あなたが不憫だから」と答えた時、私の神経がビクンとした。

不憫にしたのは、やむなくであったにしろ、愛しい夫を斬った目の前の男ではないか。その男が不憫だから、という。無神経にもほどがある。

お初はきっと松原にそう言わしてしまった自分にも、何か「とが」を感じてしまったんじゃないだろうか。はなっから刺し殺すという計画だったにしろ、松原のあの言葉が引き金になったんじゃないかなぁ…。

結局、松原を心配してやってきた斉藤にお初は斬られてしまうのだけど、どのみち自害していたと思う。斉藤がお初を斬ったのは、松原が惚れた女を楽に死なせてやるためか…。

松原の人柄は分かるけれど、土方の態度が間違ってるとは思わない。

自分が斬った男の後家さんの家に通いづめ世話をやく、それを自慢げにぺらぺら喋るとは…どういう了見だ。

という土方。もちろん隊の規律もあっただろうけど、まず自分の美意識に合わなかったんじゃないかな。何たって優しくて繊細な神経の持ち主だもん。

松原の名誉を守って、自分を悪者にする土方。それではあんたが損をする、と、心配する斉藤や、近藤さんの丁寧なフォローが入っていたけど…。

むしろ、土方なら、松原個人の名誉よりも、組の士気のために、女にやられたことを隠した、そういう展開でも納得がいく。あんまり良い人に持ち上げられちゃうと、とたんに天邪鬼になっちゃうな。

★斉藤さんはボケモードを脱出。ほんとにいい味を出していますね。

★スーパー山崎さんも今回も地味に活躍中。
ちなみにマイベスト山崎さん役は、栗塚歳三「燃えよ剣」の中野誠也さん。
そういえば、中野さんの「次郎長三国志」とかTVで見てましたっけ。古っ。



引き続き、感想です。

(新選組!38回目の妄感)

------ ● 新選組!第38回目の妄想的感想 「ある隊士の切腹」● ------

演出:山本敏彦

ある隊士とは、勘定方、河合耆三郎のこと。

切腹に至った原因の不明金、50両は、武田観柳斎ときましたか。んー。
よくある一説が、近藤さんの身請け話。これだと理由がよくない?何となく、こっちの方が真実味がありそうな気もしますが…ハイ…。 (^^ゞ

話の真相が、西本願寺の侍従、西村兼文の聞き役で明らかにされていくなど、すごく上手く作られてるなと思いました。最後のシーンは泣けますね。飛脚の鈴がとっても効果的でした。

最後まで、ただひたすら実家から金が届くのを待ち続ける…河合。切腹の作法も知らないのに死んでいこうとする河合が、憐れで、せつない。

普通なら、すぐにでも届くはずの50両。悪い方に動く時は、全てがあてはずれ。得てして、こんなもんですよね。なぜか悪い方、悪い方にいっちゃう。

さて。土方。悔やんだってダメですよ。前回に引き続き天邪鬼の私です。

自分が欲しかった本を、武田が一足先に入手したことから、金の出所に疑惑を持った土方。一石二鳥とばかり武田を罰し、ついでに本を手に入れよう、などと、そこまで考えたかどうかは別にして。

読みの甘さは、山南さんの時と同じ。飛脚が届かなければ切腹しかない、という、不確かな状況で、期限を切ってしまった土方。

すかたん。逃げ道がないやん。武田に対しても、上に立つ人やったら好悪で判断したらあかんやん。

で。実際のこの事件と、歳三さんのことを考えてみると。妄想です。

歳三さんが、この商人出の河合耆三郎を好もしく思っていたかどうか。
算盤の必要性は、行商もし、どこか商人風のある(どこかで聞きましたね)歳三さんもよく分かっていたから、認めていたとは思うん。

だけど、子どもみたいに武士に憧れていた歳三さんのこと。不明な50両の責任を、金さえあれば、つじつまさえあえば、それも親元を頼って、と考える河合の態度って…士道とはかけ離れていて、もしかして、そういう考え方は嫌いだったんじゃないかなぁ。

それとも、
「そんなもん親に催促して、プラマイ合わせとけばいいじゃん」なんて、
やっぱりそんな人やったやろか。

な、時効やから、ほんとのこと言ってみ。歳三さん。

ドラマでは出張中の勝ちゃんをすがったり、自分の甘さを悔やむ山本歳三さんの横顔、すごくきれいでした。

★脱線 山本さんにやってほしい役 ↓

理屈なしに面白い本が読みたくなって、今、山田風太郎の「忍法八犬伝」読んでます。もうはちゃめちゃ。忠義なんてクソ食らえの八剣士。荒唐無稽。出てくる忍法も奇想天外なものばかり。白土三平育ちなもんで、忍法にはうるさいぞ? また気が向いたら感想書きますね。

で。その中の登場人物の一人、犬塚信乃。この小説では、女に化けてる怠け者の軽業師、で、一番の横着なやんちゃ者(NHKの人形劇「新八犬伝」の信乃とは、随分イメージが違います)

で。山本さん、このやんちゃな青年、犬塚信乃役なんてやったら、すごく面白そう。忍法八犬伝の信乃ですよ。本を読むとき、勝手に山本さんの顔浮かべてるかもしれません。すみません。ファンの方。

すごく良かった回だったんだけど、疑問が一つ。

前回の話で、左之が破いた掛け軸代弁償の50両。その時は、河合の機転で、給金の前渡しで事なきを得たのに、武田の時にはどうして、そういう処置がとれなかったのかな。

それに隊にとっても役に立つ本なら、隊からの出費ということにすれば、みんな丸く収まりそうなもんだけど…。そういう問題ではないッ、と誰かさんに一喝されそう?

★介錯した隊士の夢にうなされる斉藤さん。
実際、若い斉藤さんに色々と嫌な役目をさせたのは歳三さん。会津城下で斉藤と別れる時、二人の間でどんな会話がされたのか。事実はどうだったのか。知りたいことの一つです。

★沖田の病状
あと5年、沖田が元気だったら、箱舘の歳三さんの隣で笑っていたかなぁ。そんな総司が見てみたいな。


Sako